ヒョウタンウツボカズラに会ってきました!

by 丸黄うりほ 

▲こちらが「ネペンテス・アラタ」。

▲捕虫袋が赤いタイプもあり。

 

ひょうたんではないのにひょうたんという名前がついた植物の一つに、「ヒョウタンウツボカズラ」があります。現在、京都府立植物園では「食虫植物展」を開催中。ということで、「ヒョウタンウツボカズラ」に会えるかも……と期待して出かけてきました。

展覧会にはおなじみハエトリグサやサラセニアなどの食虫植物がいっぱい。いろんな種類のウツボカズラも並んでいました。

ウツボカズラは、捕虫袋に虫を落として溶かし、栄養にしてしまう植物。変わった生態だけど園芸店などにも置いていますし、子どもにも人気があるし、みなさんもきっとご存知ですよね。捕虫袋は葉の変形したものらしいのですが、この形状にもいろいろあって、つぼ型、カップ型、そしてひょうたん型も。「ヒョウタンウツボカズラ」は、その名の通りひょうたん型の捕虫袋が特徴なのです。

「ヒョウタンウツボカズラ」は、ウツボカズラの中でもポピュラーだし、植物園には絶対あるだろうと思っていたら、なかなか見つかりません。もしかしたら別の名前で展示されているのでは?と思って検索してみたら、やはり。

「ヒョウタンウツボカズラ」というのは和名で、「ネペンテス・アラタ」という名前が主にヒットしました。しかし、「ネペンテス・ヒブリダ」だとしているサイトや、「ネペンテス・カーシアナ」と「ネペンテス・グラキリス」の交配種だと主張しているサイトもあり。そもそもウツボカズラは交雑しやすいとか、とくに「アラタ」は個体差が大きくて間違われやすいなどという情報も出てきました。

なんだかどこかで読んだことがあるような記述です。そうです、ひょうたんの品種について調べても、こんな感じの曖昧な情報が出てくるんですよね。「ヒョウタンウツボカズラ」なんていう和名をつけてしまったから、こんなことになったのでは……と邪推したくなります。

まあそれはおいといて。「ネペンテス・アラタ」は、温室にしっかりと展示されていました。捕虫袋が緑色のものや、緑色に赤い模様のついたもの、全体が赤いものなど一見しただけでは同じ品種とは思えないほどバラエティに富んでいますが、ここにアップした写真はすべて「アラタ」です。

どの「アラタ」も、ひょうたん型の袋が可愛いですよね♡ 少しくびれのある、この形をみるとなんでもひょうたんに見えてしまうというのは、もしかしたら日本人の性なのでしょうか……?

(322日目∞ 7月30日)