ひょうたんの敵をやっつけろ!(2)ナメ野郎カビ野郎
by 丸黄うりほ
昨日は、「ひょうたんの敵をやっつけろ!(1)害虫野郎たち」と題して、ひょうたんを狙うウリハムシ、ウリキンウワバ、ハダニの被害について報告しました。
きょうは引き続き、ナメ野郎とカビ野郎を殴り倒していきましょう!!
まずはナメ野郎です。正式名ナメクジ。
こいつも、ひょうたんの葉が大好きです。しかも、定植したての若い苗を好んで狙うロリコン野郎。こいつに狙われると、葉はあっというまにペロリと食い荒らされて、ほとんど坊主みたいになってしまいます。
プランターや鉢植え栽培では比較的被害は軽めですが、畑や庭など地面に直接植える場合は、大抵こいつがどこからともなくやってくるので恐ろしい。豆ひょうたん以外の5苗を地面に定植したふじっこさんの庭と畑に、いままで被害がなかったのはむしろラッキーだったのだと思います。
ですが、ついに変態、いやナメクジが出現しました!!
先日、ふじっこさんがひょうたん見回りの夜警をしていたところ、庭の百成「ゴローちゃん」をナメ野郎が襲っているのを目撃。そこで、ペットボトルの蓋に入れたビールを苗の横に置いておくと、翌朝には5匹のナメクジがそこで溺死していたそうです。
そうなんです、ナメクジはビールが大好物で、缶ビールの残りに塩を入れておくと中で溺れて死にます。また、コーヒーのカスや、十円玉を置いておくのもいいらしい。カフェインでナメ野郎は神経をやられ、銅が嫌いなので近寄らないという性質がある。
「とりあえずビール」で宴会みたいにやっつけてもよいのですが、確実に殺るには専用の市販薬を使うのが良さそうです。「ナメトール」「ナメクージョ」「ナメキール」などネーミングもナメた感じの薬がいろいろ出ています。ふじっこさんが選んだのは、ホイホイおびき寄せるタイプの「ナメクジカダン」。これでいなくなってくれたらいいですね!
3枚目の写真は、殺菌剤のダコニールです。ひょうたんはカビや菌が原因でいろいろな病気にかかります。ダコニールで予防できるのはタンソ病や蔓枯れ病など。この農薬を1000倍に希釈して散布したことは私もあるのですが、ここでは薬液の横に絵筆があるのが気になりますよね。
なんと、蔓に原液を直接塗ったそうなのです!
この方法を、ふじっこさんは安田ひょうたん店さんで教わったそうです。安田さんのひょうたん農園では、この作業によって毎年3本の大型ダコニールボトルを使い切るのだとか!農薬を直接塗るなんて……と私はびっくりしたのですが、ネットで検索してみると、ひょうたん愛好者界隈では以前から半ば常識的に行われているようで、何件か同様の手法がヒットしました。ただ、製造元の薬品会社のウェブサイトには、そのような使い方は紹介されていませんでした。
ダコニールで真っ白に塗られた蔓は、暗黒舞踏のダンサーのような迫力とアングラみが感じられます。「カビも菌も近寄るな!」って威嚇してますよね、これは。
(290日目∞ 6月12日)
※次回291日目は奥田亮「でれろん暮らし」、6月15日(月)にアップ。
292日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、6月16日(火)にアップします。