豆ひょうたんの里中♡十成のジョー
by 丸黄うりほ
先週ふじっこさんの畑で、スーパー長瓢の「おろち」に花が咲いたことをお伝えしましたが、今週は庭のほうに花のシーズンがやってきました!
豆ひょうたん「里中智」は親蔓の摘心後、雌花が3つも開花しました! 1枚目と2枚目の写真を見てください。花の下に可愛いひょうたん型のふくらみがありますね。これが雌花のしるしなんです。
しかも、花が咲いた蔓は子蔓ではなく孫蔓だそうです。子蔓の摘心を行う前に孫蔓が伸びてきて、そこについた花らしい。ということは、本命の花じゃないですか!
ここで説明しておきますと、ひょうたんの最初に伸びてくる蔓のことを親蔓といいます。親蔓から伸びてくるのが子蔓で、子蔓から伸びてくるのが孫蔓。親蔓を摘心すると子蔓が、子蔓を摘心すると孫蔓が出てきやすくなる。ですが、摘心を行わなくても伸びてはきます。なぜ摘心するかというと、ひょうたんの花は孫蔓に多くつくため、そこに栄養を集中させて、受粉後の実を大きく育てたい……ということなのです。
「里中智」の本命の雌花が早くも開花ラッシュ!ですが、雄花は?
ここで再び説明しておきますと、ひょうたんの花には雄花と雌花があり、どちらも一夜限りで枯れてしまうのです。つまり、おなじ日に雄花と雌花が咲き揃わないと受粉できない。雌花ばかり咲いて雄花が咲かない「里中智」の受粉はあきらめるしかないのか……。
と、横をみるとなんと十成の「矢吹丈」に雄花が咲いている!こっちは反対に、全部が雄花……。
ということで、ふじっこさんは豆ひょうたん「里中智」の雌花に、十成の「矢吹丈」の雄花の花粉を人工授粉したそうです。(やおいかよ……。)
豆ひょうたんと十成は、だいぶ大きさの違う別の品種のひょうたんなんですが、果たして実はなるのでしょうか……?
じつは、ひょうたんは交雑しやすい植物としても知られています。わりあい簡単に違う種類が混ざってしまう。ひょうたん同士だけでなく、カボチャやゴーヤ、ズッキーニなど他のウリ科植物とも合わさってしまうので、農家の人は用心されているそうです。なぜかというと、ひょうたんには毒がありますからね。交雑すると食用に適さなくなってしまうのです。
ところで、鉢植えなのに大きくなりすぎた「里中智」は、新たな領土を得たようです。3枚目の写真のような囲いを置いてやったら、巻きひげがさっそく巻きつきにきたそうですよ!
元気いっぱいの「里中智」にどんな実がつくのか、期待しておきましょう!
(287日目∞ 6月9日)