来た!ひょうたんティトゥスの摘心
by 丸黄うりほ
ひょうたん栽培をする上で避けられない試練のときがやってきました。それは、摘心。
ひょうたんから最初に伸びてくる蔓を親蔓といいます。この蔓の先端の、いちばん元気のいい、フレッシュなところを摘んでしまう。
なんという残酷なことを!
そう思いますよね。私も初めはそう思いました。でも、ひょうたんの実は親蔓ではなく、次に出てくる子蔓でもなく、その次の孫蔓にたくさんつくのです。このまま親蔓を伸ばしっぱなしにしても実はならないのです。
ということで、ちょきんとやりました。
痛かったね、ティトゥス!
親蔓を摘心すると、脇から子蔓が伸びてきます。4枚目の写真を見てください。中央の小さい芽がそれ。もうすでに準備が始まっています。
ところで、今回の摘心は本葉10枚で行いました。蔓はよく伸び、葉もかなり大きくなっています。それで私は無邪気に喜んでいたんですが、摘心をした先週の土曜日にちょっとした異変を感じました。
それまでの数日は曇りが続いていたのですが、この日は晴天で、午後はかなり暑かった。すると、葉が暑そうにしているんですね。くたっとしている。
よく見ると、プランターの下からじわっと水がにじみ出ています。プランターを持ち上げて傾けるとざーっと水が流れ出しました。こんなにたまっていたのか!
我が家はベランダ栽培なんですが、ベランダというのは少し傾斜がついているんですね。で、今年のプランターは排水溝が前後二カ所についているのですが、穴が小さい。しかも、傾斜の下にくる部分に穴がないため、プランターの中に水がたまっていたようなのです。
水はけのいいブランド土を使ったはずなのに、そうでもないなと感じたのは、これのせいでした。さらに、花形文化通信の編集長から「定植時の鉢底石が少なすぎるのでは?」というアドバイスももらいました。鉢底石が少なすぎるのも、水はけが悪くなる一因なのです。
水が多くて曇天の日が続くと、蔓はぐんぐん伸びて葉は巨大化します。つまり徒長する。徒長すると弱く育つ。いわゆるぶよぶよの肥満、あるいはもやしっ子になる。ティトゥスは徒長していたために、晴天の日にくたっとしてしまったのです。
私は心から反省しました。そして、摘心の翌日は思い切って水やりを切ってみました。で、……そのまた翌日、おそるおそる確認すると、葉のたわみが少しだけ改善したように感じられました。
ふじっこさん情報によると、養老の安田ひょうたん店さんも「定植からしばらくの間は、水やりは2日に1回くらいでよい」とおっしゃっていたそうです。
今までの自分は、排水チェックも土の濡れ具合のチェックもせず、機械的に水をやりすぎていました。
ごめんよ、ティトゥス。摘心を機に私も心を入れ替えるので、どうかおまえも頑張っておくれ!
(278日目∞ 5月27日)