ひょうたんのプロの畑を拝見!

by 丸黄うりほ

▲整然とした「安田ひょうたん店」の畑。

▲地面にマルチ、苗は半分だけビニールをかけ、ネットは極太。

▲早くも来年の土づくりが始まっていました。

▲こぼれひょうたんの双葉。かわいい!

 

連休に養老の「安田ひょうたん店」を訪れたふじっこさんが、栽培中のひょうたん畑の写真を撮ってきてくれました。公開許可も快くいただけたとのこと。これぞプロ中のプロのひょうたん畑!というわけで、きょうはその写真をじっくりと拝見していきましょう。

1枚目の写真は、十成ひょうたんの畑だそうです。「安田ひょうたん店」の裏にはこのような畑がいくつかあり、そのうちの6つが稼働中。

畝に9つの苗が整然と並び、苗ひとつひとつに肥料の袋をリサイクルしたビニールのガードが施されています。畝の真ん中には太い金属パイプが縦横に渡され、そこにロープで編まれたしっかりとしたネットが張ってあります。これほど太くてしっかりしたネットは市販品で見かけたことはありません。独自に編まれているのだと思います。

畑の周囲には支柱を立てて、そこにブルーのネットが張られています。これはおそらく強い風を除けるためでしょう。鳥除けになるのかもしれません。屋根も支柱で組み、そこにもネットを張り巡らしてあります。

2枚目の写真は、そのなかの1苗のクローズッアップです。ビニールガードは半面だけで、苗が日光を浴びられるように工夫されています。蔓がネットに上がっていけるように支柱は斜めがけにし、大きな洗濯バサミでとめてあります。

地面を覆っている銀色のシートはポリマルチです。黒マルチは地面の温度を上げるためと、雑草がしげらないようにするためにかけます。透明のマルチだと日光がよく通るかわりに雑草もしげってしまう。銀色のシルバーマルチは地温が上がるのを抑え、光が拡散して虫が寄ってきにくくなり、光の反射で実の色も良くなるとされています。

3枚目のブルーのビニールシートの写真はなんでしょう?これはなんと来年の準備で、土に肥料を入れてなじませているそうなのです。畑を順番に休ませ、その時間を使って、いまからすでに来年の土づくりをされているのですね。

最後の写真、ビニールシートの横で、にょきにょきと双葉を出しているのは野良ひょうたんたちです。収穫後のタネ出し作業をしたときにこぼれたタネから勝手に出てきたものらしい。ひょうたんの品種がなにか安田さんにもわからないので、この双葉たちが商品になることはないそうです。

長年の経験から編み出されたのであろう、さまざまな工夫と配慮が畑にいっぱいつまっているのが分かりますね!この努力があってこそ、「安田ひょうたん店」の店頭に並ぶ完璧なプロポーションのひょうたんたちが生まれるのですね。

(268日目∞ 5月13日)