ひょうたんのタネの消毒について考える
by 丸黄うりほ
ひょうたんのタネは気温が25℃になるといっせいに発芽します。今年はわりあい暖かな春ですが、室温はまだ20℃ほど。我が家には温室の設備がないし、あまり早い時期にタネまきをしても時間がかかるだけで、芽が出るのは結局いつも中旬以降……というのが過去の経験から得たことです。
そんなわけで、うちではまだタネまきに踏み切っていません。
時期的なこと以外に、タネの消毒をするべきか否か?で迷っているというのもあります。
園芸店などで入手できるひょうたんのタネは、たいてい消毒済みであることが袋などに記載されています。ひょうたんのタネはそのままだと炭疽(たんそ)病などの菌がついていることが多いらしく、タネの状態で消毒をしておくと病気の発生がいくらか抑えられるようなのです。
愛読している園芸本『ひょうたん・へちま 栽培から加工まで』(森義夫著, 家の光協会)によると、ひょうたんのタネの消毒には「オーソサイド」を使うのがいいと書いてありました。そこで、私はこの殺菌剤をホームセンターで買い求めておきました。
今年まく予定のタネは買ったものではなく、いただいたものなのですが、じつは私は今まで買ったタネしかまいたことがありません。ということで、この薬剤を使うのもはじめてなのです。
上述の園芸本では、ひょうたんのタネを「オーソサイドの粉末にまぶし、」と書いてありました。ネットで調べると、「播種(はしゅ)前に種子粉衣(ふんい)」と出てきました。タネまきをする前にオーソサイドをまぶすことは間違いない。ではどのくらいの量をまぶすのか?……となると、わからなくなってしまいました。
というのは、園芸本では「ビニール袋にオーソサイドとタネを入れて振る」と書いてあり、わりとたっぷりした袋にオーソサイドを入れた絵が描かれていました。しかし、薬の箱に封入された説明書によると適量は「種子重量の0.2〜0.4%」とある。種子重量を計ってみると10グラムもない。ということは、多めに見積もっても0.04グラムということになり、そんな量でとてもタネ全体を「まぶせる」とは思えないのです。第一、そんな微量はうちの秤では計れません。
タネ全体をまぶせるほどの規定外の量を使って、薬害が出るのも怖いしなぁ。どうしたらいいものか。
そう思って2、3日後。もう一度説明書をよく読み直してみると、あっさり答えがでました。字が小さいので見落としていたのですが、「播種後2〜3葉期」に「800倍」の水に溶かして「ジョウロまたは噴霧器で全面散布」という方法でも使えるらしい。
了解!では「オーソサイド 」消毒は、双葉の頃にしましょう。
(247日目∞ 4月8日)