ネズミはひょうたんをかじります。
by 丸黄うりほ
今年はネズミ年ですね。
ということで、エピソードをひとつ思い出しました。ネズミはひょうたんをかじるらしいのです。
写真をみてください。この2つのひょうたんは7、8年くらい前にいただいたもの。どちらも皮が厚くて、とても立派な長ひょうたんなのですが、片方は胴の部分に2つも穴が空き、片方は口部が損傷しています。
このひょうたんをくださったのは、瓢箪山(東大阪市)のクリーニング屋さんだったと記憶しています。当時、ひょうたん師匠の奥田亮さんのもとに集まっていたひょうたん好きの仲間の一人が、どういう縁だったのか、その店に連れて行ってくれました。「ひょうたんを安く売ってくれる店がある」という話だったと思います。「クリーニング屋さんでひょうたんが買えるなんて不思議」と思ったのを覚えています。
私は、何個かのひょうたんをそこで買いました。すると、お店の人が「これはおまけ。ネズミにかじられてしまって売り物にならないから」と言って、これらのひょうたんをくださったのです。買ったほうのひょうたんはすでに楽器に加工しましたが、こっちは何にしたらいいだろう?と考えているうちに時間がたってしまいました。
ひょうたんには毒があるので食用にはできないのですが、ネズミにはその毒も効かないのかな?
本やネットで調べてみましたが、ネズミがひょうたんをかじる例というのは見つけられませんでした。ただ、ネズミって本当になんでも食べるらしいですね。人間が食べるものならすべて食べる。家具とかプラスチックのような食べ物でない固いものもかじる。何かを常にかじっていないと歯が伸びすぎてしまって、逆に何も食べられなくなるらしい。それはそれで忙しそうです。
ひょうたんは、しっかり乾燥させると何年でもその形のままもちます。古代の人々が水筒や物入れとして使っていたひょうたんが資料として博物館などに残っている例もあります。しかし、ネズミには気をつけましょう、ってことのようです。