折上稲荷神社のひょうたん守り
by 丸黄うりほ
今日も京都市山科区の「折上稲荷神社」からお届けします。
女性に出世運をもたらしてくれる「ひょうたん大神」を、モルガンお雪が厚く信仰していたらしいことを昨日の日記で書きました。ところで、モルガンお雪って誰?という方もいらっしゃることでしょう。
お雪の本名は加藤ユキ。姉が祇園でお茶屋兼置屋を営んでいたこともあって、お雪自身も芸妓でした。胡弓を弾くのが上手だったそうです。
明治34年、アメリカの大財閥モルガンの創始者であるジョン・モルガンの甥であるジョージ・デニソン・モルガンに見染められます。ジョージは周囲の反対にも関わらず本気で、彼女に会うためにこの時代に3度も来日しました。お雪は4年後に身請けされ、愛人ではなく妻として迎えられて、「日本のシンデレラ」と呼ばれたそうです。
のちに夫婦でフランスへ渡って、お雪は社交界で評判の女性になりました。その後ジョージが亡くなり、やがてアメリカと日本の外交関係は不穏な状況に。
お雪は第二次世界大戦の頃には京都にもどってひっそりと暮らしていたようです。原子爆弾の当初の投下予定地であった京都にアメリカ軍が爆弾を落とさなかったのは、お雪が京都にいたから……という説まであるらしい。もしそれが本当だとしたら、お雪の強運あまりにもすごいとしか言いようがありませんね。
「折上稲荷神社」では、そんなお雪がいつも所持していたといわれる「モルガンお雪ひょうたん守り」を授与していただくことができます。
ひょうたんの判子が押されたこのお守り、どうでしょう? シンプルではありますが、それだけにいかにもご利益がありそうな感じがしませんか。
ということで、私も「ひょうたん守り」を授与していただきました。お雪の強運をほんの少し、すこーし、おすそ分けしていただける……かな?