宇治市植物公園「ひょうたん展」で知ったこと
by 丸黄うりほ
昨日に続いて宇治市植物公園「ひょうたん展」からお届けします。
楽器展示や作品もよかったのですが、会場の壁に貼られていた「世界のヒョウタン文化」という世界地図がとてもよかった。知らなかったこと、発見がたくさんありました。面白いなぁと思った項目をいくつかピックアップしますね。
- ◎アルゼンチン、ウルグアイではひょうたんをマテ茶の容器として使う。「マテ」はひょうたんの意味。
- ◎ハンガリーでは、ワインのひしゃくとして使い、テハニーと呼ばれる。ジョージアのワインひしゃくをこの日記で紹介したことがありますが(146日目)、ハンガリーにもあるのですね。
- ◎インド、バングラディシュ、パキスタン、ネパールでは、頭痛薬、解毒剤、咳止めとして使う。ひょうたんには毒があるのですが、逆に薬として使っている文化があるとは驚きです。
- ◎ハワイでは、お面として使う。初対面の人に会うときに人相を隠すため。
- ◎ミャンマーでは戦没者供養の仏頭として使われている。
- ◎日本では、六斎念仏の鉦、太鼓、笛として使われている。
うーん、どれも非常に興味深い情報です。詳細をしっかりと調べて、いずれはこの日記で紹介できたらいいなと思います。
そのほか、栃木県の「ふくべ細工」も展示されていました。栃木県はひょうたんに近い植物・ユウガオの江戸時代からの生産地で、その中身から作られる干瓢の国内シェア8割を占めているそうです。「ふくべ細工」は、ユウガオの厚い皮を使った民芸品です。
また、宇治市植物公園では、昨年ひょうたん栽培をしていたらしく、その様子が写真で展示されていました。見ると、「5月17日播種」とあります。ひょうたんの種まきは桜の花が咲く頃、つまり4月初めというのが一般的なのですが、5月中旬の種まきとはかなり遅いですね。なにか理由があったのでしょうか。
それでも花が咲き、実もしっかりなったようです。もしかしたら栽培時期が遅かったせいで、秋に「ひょうたん展」ができず、年末年始を避けて、今の時期にこの展示会が行われたのかもしれません。
「ひょうたん展」が開催されたということは、今年もひょうたん栽培の予定があるのかもしれませんね。宇治市植物公園、これからも注目の必要がありそうです!