岐阜駅前のひょうたんイルミ (2)岐阜農林高等学校のお雛様
by 丸黄うりほ
昨日に続き、きょうも岐阜駅前からお届けします。
瓢箪生徒実行委員会会長の小里和輝さんによると、ひょうたんイルミネーションそのものは大垣養老高等学校の生徒による「瓢箪倶楽部秀吉」の、養老町おこしとして始まりました。のちに岐阜県学校農業クラブ連盟の事業に発展し、現在は岐阜県内の農業高校の生徒2900人による大プロジェクトに成長。
この岐阜駅前のイルミは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、耐久性や人々の反応などを見ることを兼ねて設置されたものなのだとか。
養老や金華山を擁する岐阜県と関わりの深いひょうたん、そして人類の繁栄と関わりの深いひょうたん、形も大きさもさまざまで一つとして同じものはないひょうたん。そんなひょうたんを使ったイルミネーションをパッションフルーツのグリーンカーテンと組み合わせて、涼しくて心が安らぎ、しかも昼夜楽しめるスポットを作り出す。そして、世界中から集まるオリンピック選手や観客を「岐阜のひょうたん文化でおもてなしする」。なんと夢のある志なのでしょう。
ところが、マラソンコースの変更に伴って、東京でのひょうたんイルミの設置場所はまだ決まっていないそうなのです。
ここまでの道のりも平坦ではなかっただろうけれど、この先にまだハードルが控えている。それなのに、「ひょうたんを通して、人間的にも成長できました」と、ひょうたん好きの大人(私)が聞くと思わず涙を流してしまいそうな名セリフを、さらりと、しかし真剣な面持ちで言う小里さん。このような若者がいるのなら、ひょうたんの未来は明るい!
お話に感激していたら、さらにうれしいことが起こりました。プレゼントをいただいたのです。金色にペイントしたひょうたんに、「丸黄うりほ」の文字が刻まれています。 LED ライトで光るようになっていて、小里さんが作ってくださったのだとか。ありがとう。一生の宝物にします。
それだけではありません。なんと沖本先生の自家用車で岐阜農林高等学校に連れていってもらえることになりました。私たちは岐阜農林高等学校にもひょうたんイルミが展示されているという情報をツイッターで得ていたのですが、公共交通機関でのアクセスがよくなくて、こちらの見学はあきらめようとしていました。
車中でひょうたんのことばかり話しながら、到着した岐阜農林高等学校の正面玄関には……。お雛様をかたどった、とても可愛らしいひょうたんイルミが飾られていました。
高校生たちがタネをまき、花を咲かせ、見事にたくさんの実を結んだひょうたん。収穫後の水浸けも、乾燥も、ライトやお雛様への加工も、イルミの設置もぜんぶ高校生のみんなの手によるもの。本当に素敵です。
さて、明日はいよいよ岐阜駅前のひょうたんイルミ、その本番である夜の姿をご紹介します。