末成ひょうたんの乾燥を開始しました

by 丸黄うりほ

▲「ウェス実8号」は白っぽい未熟なタネが目立ちます

▲水浸け後の実は酢漬けきゅうり色!

 

昨年末ギリギリに収穫し、1月8日(186日目)の日記で水浸けを開始したことを書いたウェスパシアヌスの末成の実「ウェス実8号」。

そろそろ中身のワタが腐って、いい感じに臭ってるのでは?と思い、久々に水浸け容器のフタをとってみました。

1月8日の時点では、ペンキの緑色かと思うくらい鮮やかな色だった「ウェス実8号」は、抹茶色に変化していました。表面の白い斑点は消滅しています。通常の実たちが、水浸け前はだいたい白っぽい緑色で、水浸け後は陰気な感じの黄土色になるのはまた違う感じの変化です。

抹茶色をした表面の皮は、手でこするとつるりとむけました。その下に現れた実は、酢漬けきゅうり色。

余談ですがピクルスと言わないのは、中国の作家・残雪(ツァンシュエ)の小説「阿梅、ある太陽の日の愁い」(『カッコウが鳴くあの一瞬』近藤直子訳・白水社/所収)の影響です。結婚式のドレスの色について「酢漬けきゅうり色の上下」と書いてある。どんな色かわかりやすく、かつ、まったく気分がアガらない感じにやられました……。

で、その酢漬けきゅうり色の実を振ってみると、タネと中身がドバドバでてきました。いい感じに腐敗が進んでいます。タネは白くて未熟なものが多く、臭いひょうたん汁の上にプカプカと浮きました。

実の中に水を注いで2〜3回振ると、タネは出てこなくなりました。末成の実だけあって、あまりたくさんのタネを作れなかったようです。

「あら?こんなもん?」というくらいあっけなく、あっというまにタネ出し作業は終わりました。他の実は水をかえて3回ほど漬けなおしたのに。今回の実はもうこのままで次の行程にうつれるかな?

というわけで、「ウェス実8号」も、他の実たちと同じようにワリバシをクロスさせて下向きにし、コーヒーの空き瓶に挿した状態で乾燥させることにしました。