ビリンバウっぽい楽器を作りました。

by 丸黄うりほ 

▲ふじっこさんにもらった枝と、自家製ひょうたんで制作中。

▲命名「ひょりんバウ」。ビリンバウよりだいぶ弱そう。

 

大阪音楽大学音楽メディアセンター「楽器資料館」で、世界のひょうたん楽器をいっぱい見学して、これもいい!あれもいい!見たもの全部作ってみたい!と意欲だけはものすごく高まった私。

先週金曜(197日目)の日記でも書いたように、「ヒョウタン総合研究所」新所員のふじっこさんとともに茨木市の工房「リノベのいばらき」にインして、まず取り組んだのがビリンバウです。

ビリンバウは、1本の棒と、ピアノ線と、ひょうたんと、ひょうたんを縛る紐と、紐をひっかけるものさえあれば本体が作れます。ピアノ線と、麻紐と、“よーとネジ”は事前にホームセンターで購入しておきました。棒は、ふじっこさんが自宅の裏山で拾ってきたものを何本か持ってきてくれたので、そのなかから太さ、かたさ、カーブの形などをみて選ばせらてもらったのがこの1本。材質はどうやらスギのようです。

まず、棒の両端を切り落として表面をきれいにしました。本物のビリンバウよりは短めですが、とりあえずこれで1本作ってみよう。

本物のビリンバウはピアノ線の両端を輪っかにして、それを棒の両端にひっかける作りになっているものが多いのですが、私は下の端を固定してしまうことにしました。(そのほうが取り扱いが楽だろうと思ったからなんですが、作ってしまってから、このやり方だと弦の取り外しができず、持ち運びが不便だということに気がつきました)

ピアノ線の上の端は、よーとネジに引っ掛けて調整可能なようにしました。本来はピアノ線の延長に紐をつけるのですが、今回は省略。でも、やはり紐付きのほうが弦の張りを調整しやすいかもしれないと後で思ったので、付け直すかもしれません。

ひょうたんは、数年前に我が家で収穫した UFO (という品種)の末成りの実を選びました。形と大きさがちょうどいいと思ったからなんですが、切ってみると皮が薄い!末成りはやっぱり貧弱だった……。というわけで、縁に黄色いシールをぐるりと貼って補強しました。

ひょうたんはノコギリで切りました。でも、これがどうもうまく切れず。切り始めと切り終わりがずれてくる。

あとで思い出したんですが、ひょうたんはノコギリで一気に切ろうとしてはいけないのです。紐やテープでガイドをとって、そこにキリなどで点々と穴をあける。その隙間をちょっとずつうめていってじわじわ切り離す。ギザギサになった切り口は、紙やすりで処理をする。これが正しいひょうたんの切り方なのです。そのことを忘れて、この日はうっかりヘタクソにノコギリで切ってしまった。シールで補強したのでごまかせましたが……(苦笑)。

それから、麻紐をひょうたんに通して弓にくくりつけました。ひょうたんの切り口を自分の胸あたりに当て、細い竹の棒で弦を叩いてみました。

うん。結構、いい音がします!

強そうな楽器「ビリンバウ」に比べて、見た目も音もだいぶ弱そうですが、「ビリンバウ・ピッコロ」とでも呼びたい雰囲気。いや、その名はおしゃれすぎる。ということで「ひょりんバウ」と命名しました!