温泉県のひょうたん温泉 (1) ひょうたんを目指して

by 丸黄うりほ

▲パンフレット。表紙は、今は無き昭和2年建造の「ひょうたん閣」。

▲最寄りのバス停。すばらしい文字列。

▲現在の「ひょうたん温泉」看板。

▲ロゴマークが可愛い……!

 

大分県大野豊後市で毎年12月第1日曜日に行われる「ひょうたん祭り」。この、世にも珍しい「ひょうたん様が主役のお祭り」について、ひょうたん日記165日目(12月3日)から173日目(12月13日)まで、全9回にわたってレポートしました。未読の方はぜひお読みくださいね。

この時、せっかく温泉県・大分まで出かけたのだからと、お祭りの翌日は温泉地帯がある別府へも足を伸ばしました。名勝「地獄めぐり」は、「血の池地獄」と「海地獄」の2カ所つまみ食いだけで済ませ、私がいそいそと向かったのは「ひょうたん温泉」です。

「ひょうたん+温泉」というパワーワードに、私は以前からときめいていました。ネットで初めて田んぼの真ん中にそびえるひょうたん型の不思議な建物を見かけたときは、「これは絶対見に行かなくちゃ!」と思ったものです。しかし、よく調べてみると、この建物「ひょうたん閣」は、空襲の標的にされるからという理由で戦争中に取り壊されてしまったということがわかりました。なんというもったいないことを……。この建物がないのなら魅力半減だなぁと思っていたんです。

ところが、「ひょうたん温泉は最近リニューアルされて、すごくいいよ!」という情報が舞い込んできました。もしかしたら、ひょうたんグッズなんかもあるかもしれない。というわけで、「地獄めぐり」地帯から続く、情緒あふれる石畳の坂を下りて目的地へ向かいました。別府って、町のあちこち、公園や道端とかそのへんから普通に湯気が噴き出していて、本当にすごいところだなと歩きながらしみじみ思いました。温泉県の名に偽りなし。

坂を下りきったところに大分交通のバス停がありました。「地獄原・ひょうたん温泉」。なんと強力な停留所名でしょう。感動して写真を撮っていたら、近所の方が「どこへ行きたいの」と声をかけてくださいました。「ひょうたん温泉なら、すぐそこよ」と。

見通しのいい道路の先に、車が左折して入っていくのが見えました。大きな駐車場には、「ひょうたん温泉」の看板が!

ひょうたんが温泉につかっているロゴマークが、ものすごく可愛いです。これは期待できそう!