長瓢の緩やかなくびれに手を入れて持つと盾のようになる予定
by 奥田亮

作りかけの〈盾琴〉
先週の「でれろん暮らし」で、在庫ひょうたんをなんとかすべく、新しい楽器を作らねば、とうそぶいておりましたが、ひねもすひょうたんや楽器のことばかり考えているわけでもありません。それに3月中旬ともなりますと、自営業の人間には1年にいっぺん巡ってくるあの深刻なシンコクがあったりして、いや、3カ月も時間があったんだから早めにやれよと自分にツッコンだりもしますが、そんなこんなでひょうたんやら楽器やらどころではないのであります。
とはいえ、寸暇を見つけては、なんかおもろい楽器を作れたらと頭の中はグルグルしているのです。先日も、自治会の役で町内の神社の祈年祭に参列したおり、社殿にBGMとして流されていた和琴(わごん)の調べを聴いて、ああ、こんな楽器を作りたいなあ、やっぱり自分はこういう音が好きだなと夢想しておりました。指で弦を押さえて音程を変えるのではなく、弦がたくさん並んでいて解放弦を爪弾くタイプの弦楽器。弦も金属製の硬くて音が伸びるのじゃなくて、繊維でできたあまり音が伸びない弦の琴のような楽器。
そういえば、ひょうたんで作った楽器の中でも《瓢立琴》と命名した楽器は、数あるひょうたん楽器の中でもお気に入りで、前回のレコーディングにも今回のレコーディングにも頻繁に登場しています。で、今度もやっぱり琴のような楽器がいいなとぼんやり考えていたら、ずいぶん前に長瓢に共鳴板を貼り付けたまま、途中で放置して10年以上にもなる琴のような楽器があったことを思い出しました。写真をご覧いただくとわかると思いますが、長瓢の緩やかなくびれに手を入れて持つと盾のようになる予定の楽器。

このくびれのところに手を突っ込んで持つと盾みたいになる
ただ、当時は何を思ったか、できるだけいい加減に作りたかった(?)らしく、わりと薄めの合板を、てきとーな形に切って貼り付けていて、弦をたくさん張ったときに耐えられないかも、どうしよう、と考えあぐねて途中で放置していたのでした。
そんなことで、まあとりあえずウォーミングアップにこの楽器を完成させようかなと思い始めたのでした。もちろんシンコクを終えてからね、でれろん。
(1432日目∞ 3月16日)



