ひょうたん型の誘惑には勝てません

by 丸黄うりほ

①出会ってしまった有田焼「皓洋窯」のひょうたん型小鉢

②お菓子をのせても果物をのせても映える!

③お友達にいただいた手ぬぐい。ひょうたん柄です

④2枚目に手を出してしまった小鉢とコーディネート

私は一時、有田焼の某ブランドにはまってしまったことがあり、分不相応な高級食器をたくさん買っていました。そのため、我が家は狭いのに食器棚だけは大きく、しかもすでにぎっしり。もうこれ以上食器を増やしてはいけないのですが……。

ひょうたんだけは別なんです。ひょうたん柄のお皿やお茶碗、ひょうたん型の小鉢などを見つけてしまうと、私はもう、ダメです。

先日、何気なく入ったグランフロント大阪の「アクタス」で、そのものズバリ、ひょうたん型の小鉢を見つけてしまいました。

見つけた時、最初に感じたのは「しまった!」という思いでした。ダメだ、ひょうたんが視界に入ってきてしまった。もう逃げられない。

近寄ってよくみると、ふっくらとした良い形。手のひらにのるくらいの大きさで、ほどよい深さがあります。灰色の釉薬も上品で、とても使いやすそう。裏には「皓」という手書き文字があり、有田焼の「皓洋窯(こうようがま)」で作られた、「みのり」シリーズの小鉢だということがわかりました。

「1枚だけ」買おう。このような形の器なら揃えで持たず、1枚だけ持っていても食卓のアクセントになっていいんじゃないか。私は勝手な解釈で自分の心に言い訳をしつつ、その小鉢を「1枚だけ」自宅に連れ帰りました。

さっそくおまんじゅうをのせてみたところ、めちゃくちゃ可愛い(写真①)。ブドウやイチゴなどの果物にもよく合います(写真②)。私は朝ごはんに必ず果物を食べるので、このひょうたん小鉢をほぼ毎日使うことになりました。さらに、おやつの時間になると、おせんべいやクッキー、チョコレートなんかをのせたくなる。飴玉やピーナッツ、スルメをおいても可愛い。だって、器自体が可愛いんだもん。ひょうたんなんだもん。

食卓の飾りになりそうだと思って1枚だけ買ったのに、思いがけずヘビロテの器になってしまいました。そうなってくると今度は「これがもし割れてしまったらどうするの?えっ、あんたどうするの?泣くよね?」という脅しのような気持ちが、胸中にむくむくと沸き起こってきたのです。

「アクタス」のウェブサイトをみると、まだ在庫はあるようでした。さらに「皓洋窯」のサイトをみると、「みのり」シリーズに同じひょうたん型の染付の器も発見。3柄あり、なかでも蛸唐草が素敵です。

いいな、いいな、これも欲しいなー!

私は、パソコン画面を食い入るように見つめている自分に気がつき、とたんに反省しました。それなのに。結局、2枚目を購入してしまいました。ひょうたん小鉢の下に敷いたのは、ひょうたん柄のてぬぐいです。こちらはお友達のヤマメさんがくださったもの。なんとダイソーで、こんな可愛いてぬぐいを売ってたんですね。ひょうたん型onひょうたん柄で、完璧なコーディーネートとなりました(写真③④)。

そう。ひょうたんだけは別なんです。部屋にものが増えすぎて、いよいよ本気でダンシャリ(←世界一嫌いな言葉)の刑かもと思いつつ。ひょうたんだけは別なんです……(笑)。

(1402日目∞ 12月18日)

※次回1403日目は奥田亮「でれろん暮らし」12月22日(月)にアップ。

1404日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、12月24日(水)にアップします。