大阪城ひょうたん探し(1) 大阪城北詰駅

by 丸黄うりほ

▲ JR大阪城北詰駅はひょうたんがシンボル。

▲ひょうたんに見えますよね?

 

私はひょうたんを栽培して、その実から楽器を作って演奏する楽団「ヒョウタン総研インターナショナル」と、ひとりユニット「オール電化ひょうたん」という音楽活動を普段しているのですが、ライブを見ていただいたお客様に「大阪っぽいですね」と言われたことがあります。あまり自分ではそんなふうに意識してなかったので、どうしてそう思うのか聞いてみたところ、「ひょうたんといえば太閤さん、太閤さんといえば大阪ですよね」と言われてはっとしました。

豊臣秀吉。大阪城。……灯台下暗し。

そこで。きょうは、あまりにも近所で、今まで全然チェックしていなかったのですが、大阪城の界隈にもひょうたん物件があるかもしれないと思い、探しに行くことにしました。

まずは電車の駅から。JR東西線の駅は、京橋駅と尼崎駅をのぞいたすべての駅が地下につくられていて、ホームにシンボルマークが飾られています。シンボルはその土地にまつわるものが選ばれ、たとえば北新地駅は堂島米会所があったことから「稲穂」。大阪天満宮駅は菅原道真の飛梅伝説から「梅の花」。そして、大阪城北詰駅は秀吉にちなんで「ひょうたん」が使われています。

大阪城北詰駅のホームの基本のタイルは白と青のボーダーで、その上にひょうたんがいくつも貼ってあります。ひょうたんの色は緑色ではなく、黄土色。たぶん金のひょうたんをイメージしてこの色に落ち着いたのでしょう。一つで立っているひょうたんもあり、二つ、三つが組みになったひょうたんもあります。上下のふくらみがころんと丸くて、ウェストのしまった優等生的プロポーションのひょうたんたち。なかなか可愛いです。

改札を出ると、通路に「大阪の詩」という展示パネルがありました。中央に大阪城が配置され、そのまわりに文楽や中央公会堂など大阪の文化や歴史にちなんだ図柄がちりばめられています。

そのなかに、ひょうたん型をしたものが見つかりました。うれしくなって近寄って説明文をよく読むと、「顕微鏡」と書いてありました。なーんだ、ひょうたんじゃなかった……。