2025年ワイルドandホラーチャンピオン

by 丸黄うりほ

①田辺市のともきちさん、「へうたーん」の収穫作戦を実行!

②手の届かない高所で13個が実ってました

③さらに高いところにも、まだ実が残っています

④東大阪市のKFさんの「相生」

⑤かつてこれほど不気味なひょうたんがあっただろうか?

⑥表の顔はフヘヘヘと笑っているのがまた怖い

⑦我が家の「アントニヌス・ピウス」は道半ば

⑧表皮はむけてきたけど、タネが出てこない

屋根より高い柿の木に蔓が巻きついて成長し、手の届かない高いところに実ができてしまった「へうたーん」。11月12日(1387日目)の「ひょうたん日記」では、このたくましい雑種ひょうたん「へうたーん」をクローズアップしてお伝えしていました。実のいくつかは自然に落ちてきたものの、まだ木の上に残っている実をどうやってとればいい?

師走の風に吹かれて葉がすっかり散り、柿の木に巻きついたひょうたんの蔓の全貌がわかってくると、当初「蔓に残っているのは4個程度」と思っていた実の数がもっとたくさんあることが判明したそうです。

というわけで、育て主のヒョータニスト、田辺市のともきちさんは、12月に入ってついに作戦を実行しました。まずは高枝切りバサミで挑んだものの、高すぎて無理。次に用意したのが2メートルの脚立です。その上に乗って高枝切りバサミを伸ばして収穫を試みました(写真①)。

その結果……!13個の立派な「へうたーん」の実の収穫に成功!(写真②)

残念ながら2個ほどは落としてヒビが入ってしまったそうですが、写真を見る限り全部きれいな実のように見えます。さらに、もっと高いところにまだ2個ほど残っているのを確認(写真③)。しかし、もうこれ以上の収穫は無理ということで、このまま残すことにしたのだそう。柿の木だけに、てっぺんに実をひとつだけ残すのと似てるような気も?もしかしたら、また自然に枯れて落ちてくるかもしれませんね。

ともきちさんによると、この柿の木はもともと2メートルほどある石垣の上に生えていて、「へうたーん」を植えた畑はその下にある。ということで、蔓の長さは10メートルを超えていたとのこと。10月に収穫した実や自然落下した実をあわせると、30個ほどは実ったということになりそうです。ともきちさん、お疲れ様でした。「へうたーん」、君は本当によく頑張りましたね!

さて。2025年ひょうたんワイルドチャンピオンが「へうたーん」なら、ひょうたんホラーチャンピオンは「相生」でキマリでしょう!

写真④と⑤をご覧ください。こちらは東大阪市のヒョータニスト、KFさんのひょうたん、ユーホーの「相生」の実です。これほど不気味なひょうたんが、今までにあったでしょうか? 表の顔は、フヘフヘヘと相変わらず笑ってる……(写真⑥)。

10月16日(1377日目)の「ひょうたん日記」で収穫したことをお伝えしていたこの「相生」の実1号は、水浸けと乾燥も完了。加工の全行程が終わっても笑っている目のような点と口は残りました。実の横に穴を開けてタネ出しを行い、そこからLEDライトを仕込んで照らすと、まるで地面が割れ、そこから地獄の業火がのぞいたよう……。

こんなひょうたんは作ろうと思って作れるものではありません。思いもかけなかったものが出来てしまうのが、ひょうたん栽培の醍醐味ですね。

そんなわけで、2025年ヒョータニストさんたちのひょうたんは、ほぼ栽培も終了し、次々に結果が出てきています。ところが、我が家のユーホー「アントニヌス・ピウス」は、あまり前に進めていません。

写真⑦は10月に収穫した実たち、⑧は11月に収穫した実たちです。どちらもまだ水浸けの途中。表皮はむけ、中身もだいぶ腐ってきてはいますが、あけた穴が小さすぎて、なかなかタネが出てこないのです。タネが中にたくさん残っていると、再び水に浸けても浮き上がってきてしまう。

今後はさらにこまめに水を替えて、少しでもタネを出すか。あるいは、タネを残したままで水から引き上げて、強引に乾燥作業に入ってしまうか……。ひょうたん独特の「ニオイ」が部屋中に立ち込めるなかで、我が家ではまだしばらく「瓢道の山場」と呼ばれる修行が続きます。

(1399日目∞ 12月11日)

※次回1400日目は奥田亮「でれろん暮らし」12月15日(月)にアップ。

1401日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、12月17日(水)にアップします。