お供えのひょうたんを冷蔵庫に入れておいたら?

by 丸黄うりほ

①お盆前に天満市場で見つけたひょうたんとバターナッツ

②可愛い!全部ひょうたんに見えますね!

③冷蔵庫に入れて3カ月たちました……

④ベランダで栽培中の「アントニヌス・ピウス」の実「18号」

⑤こちらは「17号」、皮だけになってカラカラ

⑥天満市場のひょうたんもベランダで吊るしてみることに

お盆のちょっと前に、天満市場の青果店でひょうたんを見つけました。お盆のお供えにするハスの葉、花托、ホオズキなどと同じコーナーに、千成ひょうたんが並べてあったのです。

ひょうたんのパッケージには「促成類  その他」というラベルが貼ってあり、値段はなんと1個62円!安い!私は思わず形の良いものを3つほど選んで買い物カゴに入れました。

さらに別のコーナーでは、ひょうたん型のカボチャである、バターナッツを発見。バターナッツは20センチくらいの、ひょうたんでいうなら百成くらいの大きさのものが多いと思うのですが、千成ひょうたんサイズのものも売っていました。これは珍しい!と思い、それもまとめて購入。百成サイズが321円で、千成サイズが105円。ひょうたんよりもちょっとだけ高いけど、それでも安いですよね。(写真①)

ラベルや袋をはがして、お盆の上に載せたら、めちゃくちゃ可愛い。全部、ひょうたんに見えます。私は大喜びで写真を撮りました。(写真②)

写真を撮ったあと、私はバターナッツとひょうたんの両方をレジ袋に入れて冷蔵庫にしまいました。バターナッツは、それからすぐクリームシチューにして食べてしまいました。

ひょうたんのほうは、どうしよう……?

ひょうたんという植物は、通常6月か7月ごろに花が咲き、雌花の子房がふくらんで実になります。同じウリ科植物のキュウリなどは実が大きくなれば収穫してすぐ食べられますが、ひょうたんの場合はそのまま約2カ月は蔓につけておき、皮がしっかりとかたくなり、完熟するまで収穫しないのがお約束です。

購入したひょうたんが、もし6月にできたものなら2カ月という条件を満たしているかもしれません。でも、まだ日が浅かった場合、蔓から切り離した実は腐って崩壊してしまう。

完熟したひょうたんの加工は、水に浸けて中身を腐らせ、外皮だけを残して干し、完結します。天満市場で買ったひょうたんも、ここで水浸けにしてみようかとも一瞬考えたのですが、やはり成ってからの日が浅そうだし、結局崩壊してしまうんだろうなと思うと、なんだか面白くありません。

その時。私の頭に「試したい欲」が出現したのです。このまま冷蔵庫に入れておいたら、どうなるんだろう?

というわけで、そのままひょうたんを冷蔵庫に入れておきました。

1カ月を過ぎた頃、表面にカビが生えてきたのを確認しました。ああ、やっぱりダメか。でも、ひょうたんは表面にカビが生えても、そのカビさえ削り取れば皮はしっかりと残ることも多いのです。そのパターンでいけないだろうか?

そう考えて、ひょうたんの入った袋を再び冷蔵庫に戻しました。

それから2カ月ほど、私はひょうたんの存在を頭から消し去っていました。というのは、ある時ちらっと視界に入ってきたレジ袋の中身が黒かったからなのです。なんだか、すでに触っちゃいけないような気配が漂っていました。

でも……。冷蔵庫に場所とってるし。そろそろ可哀想なひょうたんたちの決着をつけなくてはいけない。

ようやく腹をくくったのは、11月も半ばを過ぎた昨日のことでした。

レジ袋に入れておいた3個のひょうたんは、写真③のようになっていました。2個はカビで真っ黒、押すとぶよぶよで、皮は簡単に破れてしまいました。私は悪かった!ごめんね!とひょうたんたちに謝りながら、この子たちをゴミ箱に捨てました。

残った1個は、やはりカビてはいるものの、皮はしっかりとしていました。このひょうたんだけでも助けてやれないものか……。

その時、私の頭に再び「試したい欲」が舞い降りてきたのです。

ベランダで栽培中のひょうたん「アントニヌス・ピウス」の後成りの実たち「17号」「18号」「19号」は、今や乾燥して皮だけになりました(写真④⑤)。もしかしたら、このひょうたんも乾燥させたら、こんなふうになって残るのでは?

というわけで、私は残った千成ひょうたんをアミ袋に入れて、ベランダで吊るしてみることにしました。(写真⑥)

もしかしたら、未熟な実は冷蔵庫に入れず、最初からこうして干した方がよかったのかもしれません。

どうなるか?また結果が出たら報告しますね!

(1390日目∞ 11月19日)