きらきらの9月と、どんよりの10月と
by 丸黄うりほ

①9月は花盛りだったユーホー「アントニヌス・ピウス」

②10月に入ると北半分(手前)の蔓と葉が枯れてしまいました(泣)

③直径18センチくらいになった「13号」

④ベランダのガラス越しに見えている「14号」

⑤少し小さめ、直径15センチほどの「15号」

⑥北側の枯れた蔓についた「16号」

⑦表面がボコボコしてきた「17号」。助かりますように

⑧大きなトマトサイズになりながら腐ってしまった「18号」

⑨完全に枯れてしまった「19号」。
ただいま我が家のベランダで栽培している、今年の本命ひょうたん、ユーホーの「アントニヌス・ピウス」。8月20日の「ひょうたん日記」で、その生育状況を報告して以来、約2カ月たちました。
この間、何もなかったわけではなく、じつは山あり谷あり。育て主の私は、毎日のように笑ったり泣いたりしていました。細かい記述をしていけばこの何倍も文字が書けてしまうのですが、きょうはその濃厚な2カ月のできごとをぎゅっと1回に凝縮してお伝えしてしまおうと思います。
「アントニヌス・ピウス」の花ピークは7月、8月、9月の3回訪れました。7月に6個、8月に6個の実ができて、8月20日の「ひょうたん日記」の時点で12個結実。さらに、9月の花ピークは雌花だらけで、7個もの雌花の子房がぷくぷくとふくらみ、つやつやの緑色をした、形も大きさもカボチャのような実がどんどんとなり始めました(写真①)。
もしかしたら、このままいけば19個は収穫できるかな?
いや、千成のような小さな実ならともかく。ユーホーは直径15〜20センチほどの、結構大きな実ができる品種なのです。いくらなんでも、ちょっと調子が良すぎるのではないか。そう思いました。
そう思いつつも、9月は鎌倉まで遠征したり万博でライブしたり、なんだか自分自身もきらきらと忙しく、まだまだ暑かったのでプランターに朝晩たっぷりと水をやって、それでなんとなく満足していたのです。
おかしいなと思ったのは、10月に入ってから。ちょっとずつ葉が枯れ始めたのがきっかけでした。
今年は、毎年盛大に出てくるウドンコ病の気配がなく、菌類はおとなしめだと安心していたのですが、枯れた葉のようすを見ると何かの病気っぽい。斑点みたいなのがあるのでベト病か、灰色かび病か。
いずれにしても水をやりすぎると出てくる病気なので、この時点でやっと水を朝だけにしたのですが、時すでに遅し。
そのつぎには、葉の付け根がくたっとして、葉がしおれ、そのまま茶色くなって枯れてしまう蔓が増えてきました。
老化なのか?健康的に老いた葉は、とてもきれいな黄色になって、それから茶色になるのですが、それとは様子が違います。「アントニヌス・ピウス」の葉は、緑色のままでしおれ、茶色くなってしまっている。これはやはり病気のよう。一瞬、ひょうたんがかかる病気のうちで最も恐ろしい「蔓割れ病」だったらどうしようと思ったのですが、どうもそれとも違う……。
というのは、「蔓割れ病」の場合、出現したら1日か、せいぜい2日ほどで全体に広がり、株が死滅してしまうのです。
しばらくすると「アントニヌス・ピウス」は、北側の蔓半分だけが見事に死滅してしまいましたが、南側は緑色の葉をつけたままで残りました。
写真②は10月15日に撮影したものです。手前の蔓はほぼ枯れているのに、奥の方は葉がまだついていますよね。
いろいろ調べてみた結果、「アントニヌス・ピウス」の病気は、「立ち枯れ病」ではないかと判断しました。土壌中の菌が原因の病気で、水分過多によって起こりやすくなるようです。
9月下旬に受粉し、まだ成長途中だった末成の2個の実「18号」と「19号」は、だんだんと茶色くなって腐ってしまいました。枯れてしまった蔓についていた実は、他のも表面がボコボコしてきました。もしかしたら、これらも近いうちに腐ってしまうかもしれません……(涙)
というわけで、9月にできた実のうち何個が助かるのか、いまのところ見通しがたっていません。
ですが、ここまで大きくなったメモリアルとして、9月に生まれた7個の実の写真をアップしておこうと思います(③〜⑨)。みなさんも、この実たちがこんな顔をしていたことを覚えてやってください……。そして、一つでも助かるよう祈っていただけたら幸いです……(涙)
(1379日目∞ 10月22日)