憧れのひょっこり焼きと、鎌倉で見かけたひょうたん

by 丸黄うりほ

①鎌倉の鶴岡八幡宮の近くを散歩していたら……

②赤いひょうたんマークを発見!

③2026年に「三河屋本店」はどうなるの?

④憧れの「ひょっこり焼き」

⑤小田原の有名なかまぼこ屋「鈴廣」さんの商品です

⑥可愛いひょうたん型で、とても柔らか 

大船フラワーセンター「ヒョウタン展」のポップアップ企画としてお招きいただいた「ヒョータニスト・パーティ」ライブ。その前日、私たちメンバーは鎌倉の鶴岡八幡宮近くのホテルで一泊しました。

翌朝、私はみんなより少しだけ早めに起きて八幡さまにお参りし、一人で参道の若宮大路をちょこっと散歩しました。そのときのことです。

私のひょうたんアイが、「ぎゅいんぎゅいんぎゅいん!」と突然激しく反応したのです!

なんだなんだ、というわけで立ち止まってみると、「三河屋本店」という看板が掲げられた古い木造の建物がありました。そこには「2026」という文字とともに、赤いひょうたんマークが輝いていました!(写真①②③)

近づいて説明文を読んでみると……。

「三河屋本店」は、明治33年創業の酒屋。現存する建物は昭和2年建造で、母屋と蔵が国の登録有形文化財と鎌倉市の景観重要建築物等に認定されているらしい。この建物の価値を損なわない工法で、耐火性能を向上させるためのプロジェクトが今進められているのだそう。そして、2026年にはレストランとウエディングの会場として新たにスタートするのだそうです。

説明を最後まで読み、さらには「三河屋本店」さんのウェブサイトも確認してみたのですが、赤いひょうたんマークについての説明はありませんでした。しかし、おそらく元酒屋さんということで、ひょうたんがトレードマークだったのでしょう。来年の新規オープンのときも、ひょうたんマークが残っていたらいいなと思います!

さて、この日のライブを、おかげさまで無事に終えた我々は、モリカワさん運転の車で帰路につきました。ひたすら西へと向かう途中、車窓から湘南の海や江ノ島が見えて、その風光明媚な夕景に感動していたら、なんと目の前に富士山が!

富士山のてっぺんにあった夕陽が、だんだんと山の影に入っていきます。空は明るいオレンジ色に輝いて神々しい。いいなぁ、富士山はやはり最高です。

周囲が暗くなる時刻には、足柄サービスエリアに着きました。私がモリカワさんにお願いして、わざわざ立ち寄ってもらったのです。

ここでの目当ては二つ。一つ目は崎陽軒で「昔ながらのシウマイ」を買い、「ひょうちゃん」醤油入れの新たなコレクションをゲットすること。しかし、さすがは人気商品、その日の販売予定分はすでにすべて売り切れていました。

気を取り直して、私はもう一つの目的へと向かいました。ここで商品の取り扱いがあることはチェックしてあったのですが、もしかしてこちらも売り切れていたらどうしよう。……と思うと、勝手に早足になってしまいます。

冷蔵ショーケースに数個だけ残っていた「ひょっこり焼き」を見つけた時は、思わず「あったー!」と叫んでしまいました。

写真④⑤をご覧ください!こちらが、無事に自宅まで連れ帰った「ひょっこり焼き」です。小田原市の有名なかまぼこ屋「鈴廣」さんの商品で、以前「デイリーちくわ」の児嶋佐織さんに包み紙と一緒にお裾分けしてもらったことがあるのですが、まるまるじっくり味わうのは初めて。ひょうたんがいっぱい描かれた黄緑色のパッケージを見ただけで、もう気持ちはアガります。

個別包装をあけると、中からひょうたん型のかまぼこが現れました!きれいな焼き色がついていて、たまらん可愛さ(写真⑥)。

はっきり言って食べるのが惜しい。などと言いつつ、口に入れると、何このおいしさ!というわけで、パクパクと2個目。3個目に手が伸びた時、理性で押しとどめました。

「ひょっこり焼き」には豆乳が練り込んであるそうで、とても柔らかでした。お魚の風味と、ぷりっとした弾力、ほどよい塩加減。さすがのお味です。

それにしても「ひょっこり焼き」は、なぜひょうたん型をしているのでしょうか?

パッケージには「縁起の良いひょうたん形」と書いてあるのみでしたが、「鈴廣」さんのウェブサイトをみると、「ひょうたん柄に想いをこめて」という小見出しの下に、詳しいことが書かれていました。

「昔から瓢箪は縁起物の意匠です。(中略)小田原城をたおし、日本の全国統一を果たした豊臣秀吉も戦に勝つたびに、旗印に瓢箪模様をひとつずつ描き増やしていったそうです。最後の戦になるかもしれない小田原城をみながら、秀吉は瓢箪の絵を旗に描きたくてうずうずしていたかもしれません」

そうでした、小田原合戦。そして、ここでも出てきた豊臣秀吉。

おいしく食べて、福もいただける、鈴廣さんの「ひょっこり焼き」。これからも神奈川県を訪れたら、定番のお土産にしたいなと思いました。

(1372日目∞ 10月2日)

※次回1373日目は奥田亮「でれろん暮らし」10月6日(月)にアップ。

1374日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、10月8日(水)にアップします。