暑さも忘れて音楽に集中できました

by 奥田亮

ばえるステージではありますが、暑い!

9月7日(日)、昨年に引き続き、鎌倉の大船フラワーセンターで、ヒョータニスト・パーティのライブがあり、私も馳せ参じまして演奏をさせていただきました。そのようすは、9月11日の「ひょうたん日記」で丸黄うりほさんが詳細にご紹介してくださいましたので、多くは語りませんが、私からも少しご報告させていただきます。

とはいえ2週間前のことで、すでに記憶がぼんやりしていますが、「とにかく暑かった~!!」というのが今も一番の思い出として残っております。何しろ35℃超えのこの猛暑の中、窓を開けているとはいえガラス張りの温室の中での演奏です。幸い大きな扇風機でブオーッと勢いよく風を送ってくださっているので、思ったほどには気温は上がっていなかったようでしたが、それでもガラス越しに容赦なく照りつける太陽に全身から滴る玉の汗。ステージ上に置いていた楽器の金属部分は触るとあっちっち! なんの修行? と言いたくなるほどの過酷さでした。

それでも演奏がはじまるとなんだか楽しく、1ステージ約45分×2ステージはあっという間に過ぎました。それというのも、この大変な環境の中、2ステージとも満席! のお客さま。え、皆さんわざわざ来てくださったの?? ありがとうございます!! 皆さまからの温かい声援をいただけたおかげで、暑さも忘れて音楽に集中できました。いや~ほんとにご覧になられている皆さまは大丈夫だったのでしょうか? さらには我らがひょうたん博士、湯浅浩史先生が、昨年同様、最後の曲「人類とともに1万年」で、ひょうたんレインスティック《無病雨乞杖》を振り回してくださり、エネルギーを循環させてくださったのでした。

《無病雨乞杖》を振り回して練り歩いてくださった湯浅先生!ありがとうございました!

そんな暑さを思い知ったのは《ビビリンチョ》 の変化でした。《ビビリンチョ》 は長い銅弦を長瓢の表面に這わせてビョ~ンビョ~ンとビビった低音を奏でる楽器。今回は4弦をD A G Dにチューニングしていて、1回目の午前の部ではいい感じに弾けたのですが、2回目の午後の部で弾くと弦が完全に緩んでしまって訳のわからない音程になってしまっていたのでした。おそらくは暑さ(熱さ)のせいでしょうか、1回目が終わって、2回目が始まるまで、ステージ上に置いたままにしていたのがよくありませんでした。銅弦ゆえのことなのかもしれませんが、あんなに伸び切るなんてビックリ。もっとも、地獄的なイメージの曲だったので、きれいにチューニングされているより、不協和音を低くビョンビョンとおどろおどろしく奏でた方が「らしさ」が出て、返ってよかったのではないかと思います。

暑さで弦が伸び切った《ビビリンチョ》。撮影:以上すべて中島敏子

ヒョータニスト・パーティとして演奏するのも今回で9回目。過酷な環境ではありましたが、おかげさまで楽しいライブになりました。でれろん。

(1367日目∞ 9月22日)