ひょうたんスピーカーのあるお店と「アントニヌス・ピウス」の受難と
by 丸黄うりほ

①出町柳「かぜのね」のひょうたんスピーカー

②こちらは京町堀「Las Casas」のひょうたんスピーカー

③えっ、お尻が裂けてる?「アントニヌス・ピウス」の実「1号」

④「1号」。上部の裂け目はオレンジ色の「トップジン」で手当。蔓も垂れ下がってきました

⑤「2号」も、とめていた誘引テープが切れて落下

⑥成長中の「3号」と「4号」は直径8〜10センチほどに

⑦受難の「1号」と、成長中の「5号」(手前)

⑧まだ小さいけど「6号」になるかな?
海の日も過ぎていよいよ夏本番。お天気にも恵まれて、7月19日からの三連休はお出かけになった方も多かったのではないでしょうか。
私は土曜日に京都・出町柳の「かぜのね」さんで、「オール電化ひょうたん」のライブ、日曜日には大阪・京町堀の「Las Casas」さんで、「きー???」としてDJを担当させていただきました。
このふたつのお店。じつは共通点があるのです。それはひょうたんスピーカーがあること。「かぜのね」さんのひょうたんスピーカー(写真①)については「ひょうたん日記」928日目に、「Las Casas」さんのひょうたんスピーカー(写真②)については1309日目にも書いています。
二つのお店のスピーカーの作者は違うのですが、どちらもまろやかないい音を響かせてくれます。ひょうたんで作るスピーカーは、見た目の可愛さだけではなく、機能的な面も兼ね備えているのです。
さて。ひょうたんからいい音を出してもらって、最高の気分でライブ&DJパーティから帰ってきた私は、我が家のベランダで育つユーホーの「アントニヌス・ピウス」に「ただいまー! 良い子で元気にしてたかな?」と、帰宅の報告をしました。
……と、その時に大変なことに気がついたのです……!
最初にできた実「1号」の上部に小さな黒い点を見つけ、コバエでもとまっているのかなと思ったら……。よく見ると裂けてる?慌てて、「トップジン・ペースト」を塗りました。
さらに新しくできた実「3号」「4号」のお尻から赤い樹液のような汁が出ている?それで、気になって「1号」のお尻ものぞいてみたら……。なんと、そこも裂けてる!(写真③)
これは「裂果」と呼ばれる現象です。日照りで土が乾ききっている時にいきなり大量の水分を与えた時や、チッソ肥料が多過ぎた時に起きるらしい。チッソ過多も、日照りも、心当たりがありました。そこで、「2号」の下部を見てみると、「1号」ほどではないけれど、やはり裂けてる……。
ああ、また「アントニヌス・ピウス」に悪いことをしてしまった。私は、その日から水やりを夕方にも行うことにしました。チッソについてはもうどうしようもないのですが、「来年は元肥に油粕を入れるのはやめよう」と決意しました。
夕方に再び「1号」を見に行くと、なんと今度は実のなっている蔓がぐーんと下に下がっている!どうやら、麻のネットが実の重みで切れてしまったようなのです(写真④)。
翌日には「ボコっ」という音がして、慌ててベランダへ飛び出すと、今度は「2号」が落ちていました。ちょうどそこに置いていた箱の上に着地したらしく、幸いにも実が割れることはなかったのですが(写真⑤)。こちらも蔓を止めていたテープが実の重みで切れてしまっていました。麻のネットや園芸用テープを盲信してはいけないなと反省しました。
ひょうたんの実は急激に大きくなり、重くなります。蔓が実の重みに耐えられない場合もあり、下から支えてやったほうがよいことも。昨年この時期のお世話を人任せにしてしまったために、ケアを忘れていました。
数日たって、「3号」「4号」のお尻から滲み出してきていた赤い汁は止まり、だんだんと大きく膨らんできました(写真⑥)。「5号」はいまのところ順調に育ち(写真⑦)、「6号」になりそうな実も膨らんできています(写真⑧)。
これ以上の被害を出さないように、しばらくの間は繊細に見守り、対応していこうと思います。ひょうたんの神様、「アントニヌス・ピウス」に、どうかご慈悲(ピウス)を!
(1345日目∞ 7月23日)