中野さんのひょうたんと「アントニヌス・ピウス」の摘心
by 丸黄うりほ

①福岡市の中野由紀昌さんのひょうたん、5月の定植時。品種は不明だそう

②6月2日のようす。親蔓の摘心もすみ、子蔓が伸びています

③丸黄のユーホー「アントニヌス・ピウス」、6月1日

④ようやく成長スイッチが入りました!

⑤6月4日。3日で30センチも伸びました

⑥いよいよ摘心! この先端部分を切ってしまいます

⑦ああ……。痛かった

⑧親蔓にマークをつけました。子蔓に期待!
福岡市でEdit Office「瓢箪座」を営む中野由紀昌さん。中野さんと私は、ひょうたん好き同士として数年前から交流させてもらっています。2023年には出版レーベル「字像舎」も立ち上げられて、日々さぞやご多忙だと思うのですが、今年もひょうたん栽培はなさるそう。「ヒョータニスト」の輪にも加わっていただけるとのことでうれしいです。
写真①をご覧ください。こちらが、5月に定植された時のようすです。今年のひょうたんは中野さんが旅先でたまたま出会った苗で、お店の人にきいても品種はわからなかったらしい。
その謎めくひょうたんの6月2日のようすが写真②です。親蔓の摘心はすでにすんで、子蔓がどんどん伸びてきています。濃い緑色をした大きな葉がいかにも元気そうですね。花が咲き、実ができたら品種がわかるかもしれません。楽しみにしています!
中野さんのひょうたんに比べて、10日から2週間ほど定植の時期が遅かった我が家のひょうたん、ユーホーの「アントニヌス・ピウス」も、ようやくスイッチが入ってきました。
写真③④は、6月1日に撮影したもの。蔓がぐんぐん伸びてきたので、支柱に誘引しました。誘引に使った園芸用のクリップは、簡単に八の字くくりができて、繰り返し使えるスグレモノ。それにしても、蔓の先端のみずみずしく元気なこと。そして、くるくると螺旋を描く巻きひげの可愛いこと!
写真⑤は、6月4日の朝に撮影しました。たった3日で30センチ以上も伸びて、誘引クリップは2個目、そろそろ3個目も必要か……。
3個目のクリップを結ぼうとした時、私の頭の中に別の声が響きました。「いやもう、誘引するのではなく、摘心したほうがいいのでは?」
本葉の枚数を数えると、9枚目まで展開し、10枚目が開きかかっています。土から伸びている親蔓の長さを測ると90センチありました。天気もよく、きょうも蔓がさらに伸びそうです。
これはもう……。というわけで、思い切って摘心しました!
写真⑥をご覧ください。この部分が親蔓の先端です。摘心というのは、ここをハサミで切ってしまうこと。切り取った先端が写真⑦です。摘心をした蔓には赤いビニタイでマークをつけ、切り口には殺菌剤「トップジン・ペースト」を塗っておきました(写真⑧)。
蔓の先端の、いちばんいきのいい部分を切ってしまうこと。摘心は何年ひょうたんを栽培していてもドキドキします。しかし、親蔓の摘心をすれば、今度は脇から子蔓が出てくる。さらに子蔓を摘心すれば孫蔓が出てくるはず。ひょうたんの花や実は孫蔓にたくさんつくのです。
定植から約2週間たって、大人への階段を一歩あがった「アントニヌス・ピウス」。さあ、これからは子蔓の時代に入ります。もっともっと大きくなあれ!
(1326日目∞ 6月5日)
※次回1327日目は奥田亮「でれろん暮らし」6月9日(月)にアップ。
1328日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、6月11日(水)にアップします。