ああ、今年もとうとう始めてしまいました。
by 奥田亮

今年植える2苗。おそらく大寿と、おそらく百成

定植を終え、風よけの覆いをしました。
何やら天候がすぐれない日が続きます。気がつけば6月に入り、いよいよひょうたんの苗を定植することにしました。今年植える場所は、去年までキュウリを植えていたところ。寒いうちに落ち葉堆肥的にひょうたんの蔓を細かくちぎって積み上げておいたのですが、その後しばらく放置して、黒マルチで覆いました。土の状態がいいのかどうか。
今年は絞りに絞って2苗。おそらく大寿であろう苗と、おそらく百成であろう苗。雨降りの予報が出ていた朝に植えました。土を掘っても残念ながら糸状菌は見あたらず、土の温度もあまり高くなさそうですが、まあ、でたとこ勝負です。この先気温が上がればなんとかなるんじゃないかな。一応、苗に袋を掛けて風よけと保温をしておきました。見た感じは悪くないですね。植えた直後にベストタイイミングで雨が降り始めました。ああ、今年もとうとう始めてしまいました。あ、勝手に生えてきたこぼれダネひょうたんもいましたね。合計3苗。
それで、余った苗をどうしようかと考えたのですが、とりあえず、店で販売してみることにしました。「ひと苗100円。品種は不明」と書いて、リンゴのコンテナに入れて店先に置いておきました。人通りも少ないのでどうかなと思っていたのですが、さっそくお一人、みうらじゅんの本を買ったついでに一つお買い求めくださいました。なかなかいい取り合わせですね。大きいのができたら面白いかなとのことだったので、大寿とおぼしき苗をおすすめしました。うまく育てばいいですね。

ひょうたん苗販売中!
5月31日には夕方からライブイベントがありました。アコースティックギター弾き語りのmomoさんと、峰村慶太朗さんのツーマンライブ。開演前、momoさんとの雑談から、ひょうたん楽器の話になり、いろいろお見せして盛り上がって、ひょうたん楽器の即興セッションになりました。初めての楽器を手なづけながら弾く音が混ざり合い、少しずつ音楽が立ち上がっていくのは、どんな完成された音楽よりも刺激的で、やっぱり自分はこういう音楽が好きなんだなということをあらためて思いました。写真も動画も録音もしていなかったのが悔やまれます。その流れで当然、栽培の話も盛り上がったのですが、残念ながら苗を育ててみようというところまでは至りませんでした。やはり栽培となると、やってみたくても諸般の事情が許されなかったり、いろいろハードルが高いようです。

アコースティックライブmomo+峰村慶太朗。おかげさまで満席。撮影:中島敏子
ライブはお二人ともすばらしく、お客さまは心地よいグルーヴと癒しの波動を受け取って、終わっても余韻に浸るように楽しい談笑が続きました。お客さまにも、それとなくひょうたん栽培をおすすめしたのですが、お持ち帰りいただけるまでのモチベーションを上げることはできなかったのは私の力不足であります。しばらく店先での販売を続けようと思います。苗が無駄になりませんように。でれろん。
(1324日目∞ 6月2日)
- 奥田亮 ∞ 1958年大阪生まれ。中学生の頃ビートルズ経由でインド音楽に触れ、民族音楽、即興演奏に開眼。その後会社に勤めながら、いくつのかバンドやユニットに参加して音楽活動を続ける。1993年頃ひょうたんを栽培し楽器を作って演奏を始め、1997年「ひょうたんオーケストラプロジェクト」結成、断続的に活動。2009年金沢21世紀美術館「愛についての100の物語」展に「栽培から始める音楽」出展。2012年長野県小布施町に移住し、デザイン業の傍ら古本屋スワロー亭を営む。2019年還暦記念にCD『とちうで、ちょっと』を自主制作上梓。