命名!今年のひょうたんは「アントニヌス・ピウス」
by 丸黄うりほ

①今年は、このユーホー苗を育てることにしました!

②プランターに支柱を5本立てました

③ビニールポットを外して、いよいよ定植

④殺虫剤「オルトラン」と殺菌剤「ベンレート」

⑤たっぷりと水をやって定植完了!

⑥定植から一週間たった「アントニヌス・ピウス」

⑦先端に巻きひげが現れました

⑧活性剤「リキダス」で、もっともっと元気になあれ!
先週木曜日の「ひょうたん日記」では、ひょうたんのプランター栽培に必要なものについて書きました。きょうはその続きです。
今年の苗作りでは、ユーホー5苗と十成3苗ができました。しかし、うちの狭いベランダで栽培できるのは1苗だけです。さんざん迷った末、最も早く芽を出したユーホーの苗を、我が家で育ててやることに決めました。
写真①をご覧ください!これがそのユーホーの苗です!
ひょうたんの定植は本葉4枚か5枚の時が最適といわれています。数えてみるとちょうど4枚。最初に出た本葉はエカキムシにタトゥーのような白いスジ跡をつけられてしまったのですが、殺虫剤「ベニカXファインスプレー」が効いたようで、その後姿を見かけなくなりました。おそらく、これ以上の被害はないと思われます。
まず、ひょうたんの定植予定地を決め、その近くに120センチの支柱を1本立てました。プランターの右端と左端にも1本ずつ。真ん中の支柱との間にも1本ずつ。合計5本の支柱を立ててから、根本に土を少し足してぎゅっぎゅっと詰め、ぐらぐらしないようにしました。さらに、定植予定地にビニールポットと同じくらいの大きさの穴を掘りました(写真②)
ビニールポットを外すと、根がいっぱいにまわっていました。苗を穴に置き、周囲の土と平らになるように均します。(写真③)
さて、あとは水をやればできあがり。……なのですが、私はここで毎年必ず行なっていることがあります。それは、殺菌剤「ベンレート」をジョウロの水に溶かして灌注すること。今年はエカキムシが出たので、殺虫剤「オルトラン」も同時に使うことにしました。「オルトラン」は土にばらまき、水とともに根に吸わせるタイプの殺虫剤で使いやすい。苗が小さいうちにこの二つを与えておくと安心です。(写真④)
たっぷり8リットルの水を与えて、定植が完了しました。
命名、「アントニヌス・ピウス」!
ずっと「ひょうたん日記」を読んでくださっている方は、「今年もローマ皇帝なのか」とお分かりかと思うのですが、初めての方は、これは何のこっちゃという感じですよね。少しだけ説明させていただきますね。
ひょうたんは名前をつけたほうがよく育つのです。犬や猫じゃあるまいしと思われるでしょうが、これは真実です(キラッ)。別にスピっているわけではなくて、名前をつけると育て主のほうに意欲や愛情がわいてくるんだと思います。義務感ともいえるかもしれませんが。
あと、苗の判別がしやすいですよね。たとえば、千成ひょうたんの苗を3つ植えたとして、それぞれにジュンコ、ヒロコ、ミチコと名を与えてやれば、「きょうはジュンコに花が咲いた!」とか、話がわかりやすくなるわけです。
そんなわけで、私は毎年自分のひょうたんに名前をつけています。元気なひょうたんは生命力旺盛で、ベランダ全体をあっという間に占拠し、あたかもローマ皇帝のごとく君臨します。昨年の縮緬いぼ瓢は第14代皇帝「ハドリアヌス」と名付けましたので、今年のユーホーは第15代皇帝「アントニヌス・ピウス」。ちょっと長い名前ですが、どうぞ覚えていただけますよう、よろしくお願いいたします。
さて、その「アントニヌス・ピウス」。定植してちょうど一週間たちました。
本葉は5枚になり、先端には巻きひげも現れました。しかし、4枚目の葉に色ムラがあるように見えます。(写真⑥⑦)
定植は、ひょうたんにとって環境の大きな変化であり、土からうまく栄養が取り込めない時などにこのような症状が出るようです。そんな時には活性剤「リキダス」を与えてやると数日で落ち着きます。(写真⑧)
さあ、「アントニヌス・ピウス」よ。このベランダはおまえに与えられた領土である。この地で、思いのままに、のびのびと大きくなるがよい!
(1322日目∞ 5月28日)