ヒョータニストさん宅で三代目発芽。そして1年越しの発芽も!
by 丸黄うりほ

①田辺市のともきちさん宅で、一斉に芽を出したひょうたん

②去年のひょうたんは二代目「へうたーん」。色も形もさまざまなハイブリッドひょうたん。これらのタネが三代目「へうたーん」に。

③吹田市のイハリコさん宅。百成の「ひょうたろう」栽培スタート!

④去年のひょうたん鉢。あまりうまく育ちませんでした

⑤ほったらかしでも元気だった去年の千成
先週から我が家のひょうたんの発芽についてお伝えしてきましたが、ヒョータニストさん宅からも発芽のお知らせが舞い込んできました。きょうはそのお二人の畑と庭からお伝えしていきましょう!
ちなみに、ヒョータニストとは、ひょうたん愛好家のこと。この「ひょうたん日記」では、4月のタネまきから秋の収穫、加工までの数カ月をともに歩んでくださり、栽培や加工の様子を公開してくださっている仲間たちを、愛を込めてヒョータニストと呼ばせていただいております。
というわけで。まずは、写真①をご覧ください!
ビニールポットに2粒ずつまかれたひょうたんのタネが、いっせいに発芽したようすです。双葉のサイズが揃っていて、葉は肉厚、茎も太くて、良い環境で育っていることが一目でわかります。
こちらは、和歌山県田辺市のともきちさんの畑。ともきちさんといえば、昨年11月20日(1249日目)の「ひょうたん日記」で、表皮の色や形がさまざまに異なる、ハイブリッド(雑種)のひょうたんがたくさん収穫できたことをお伝えしていました(写真②)。「へうたーん」と名付けた昨年のひょうたんは、前年実ったひょうたんから採種した二代目だったのですが、今年はその子どもたち。つまり、「三代目へうたーん」ということになります。
雑種は強くてたくましいという通説が、ここでも当てはまるのかもしれません。最高のスタートを切った「三代目へうたーん」のこれからの成長を、楽しみにしています!
さて、続いては写真③をご覧ください。
こちらは大阪府吹田市のイハリコさんの庭。本葉2枚で早くも定植されたひょうたん苗の後ろに、「ひょうたろう」という文字が読み取れますね。小学生の息子さんが名付け親になってくれたのだそうです。
このひょうたんの品種は百成だそうですが、発芽までの経緯がとても変わっていることが、イハリコさんのお話によって判明しました。
昨年、イハリコさんは、かど瓢、いぼ瓢、千成、そして百成を鉢植えで栽培されたのですが、どれもあまりうまくいきませんでした(写真④)。それなのに、ほったらかしていた一昨年の千成ひょうたんのこぼれタネが勝手に発芽して、じゃんじゃん実をつけるという意外な展開に(写真⑤)。なかなか思い通りにいかないものだと昨年8月1日(1209日目)の「ひょうたん日記」でも紹介していました。
イハリコさんは、うまくいかなかった鉢に、後でホームセンターで新たに購入した百成(大ひょうたん)のタネをまいてみたのだそうですが、やはり発芽しなかったそうです。なので、その余った土にアジサイを植えました。
すると……。
二週間ほど前に、アジサイの横からひょっこりとひょうたんが芽を出しているのを発見!
芽は全部で3本出てきたそうですが、1本は移植に失敗、1本は虫に食べられたそうです。タキイの培養土を奮発して、無事だった1本を植え直したのが「ひょうたろう」というわけ。
つまり、「ひょうたろう」は一年越しのタネが発芽したものだったのです。
イハリコさんは「植物は賢いから暑すぎたら芽を出さないんですね」とおっしゃいます。昨年は百成のタネをまいた時期がすでに夏になっていて暑すぎた。そして、今年、春になって「今だ!」と芽を出したということでしょうか。「ひょうたろう」は、それまでじっと土の中で時期を待っていたんですね。
ついに土の中から出て、たった一度の「瓢生」を歩み始めた「ひょうたろう」。心から熱いエールを送りたいと思います。頑張れ!
(1314日目∞ 5月8日)
※次回1315日目は奥田亮「でれろん暮らし」5月12日(月)にアップ。
1316日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、5月14日(水)にアップします。