いつまでたっても乾かない縮緬いぼ瓢「ハドリアヌス」

by 丸黄うりほ

①年末に三度目の水浸けに入った「ハドリアヌス」

②1月2日。水から引き上げて乾燥に入りました

③1月22日。3週間以上たったのに、まだ臭う!

④乾かない……。口部の厚みをご覧ください!

年末、12月25日の「ひょうたん日記」で、三度目の水浸けに入ったことを報告していた縮緬いぼ瓢「ハドリアヌス」の4個の実。この時点でだいたいのタネとワタは出ていたので、あとはきれいな水によって洗われ、ひょうたん独特のニオイが少しでも飛んでくれたらいいな……と思っていました。(写真①)

当初は年内に水から引き上げて乾燥作業に入るつもりだったのですが、こまごまとした用事に遮られてしまい、「さあ!きょうこそ作業するぞ!」と決意したのは年が明けた1月2日のことでした。

水の中から出した4個の実は、ほぼ中身が抜けきっていました。私はいつも発泡スチロールに竹串をクロスして刺し、そこにひょうたんを下向きにして口部の穴をひっかけ、室内で干すことにしています。大きい実の場合は、竹串ではなく割り箸を使うこともあります。

縮緬いぼ瓢「ハドリアヌス」の実は、最大でも直径20センチ未満で、大きさとしては中型なのですが、持ってみるとずっしりと重い。表面に、ほかのひょうたんには見られないいぼがあるために、その分の重量があるのでしょう。

というわけで、割り箸を2本使っただけでは実を支えられませんでした。私は割り箸を1個につき3本使い、なんとか支えることに成功しました。

発泡スチロールの下には調理用のバットを置き、実の中から水が流れ出ても大丈夫なようにしました。この状態でだいたい1週間から10日、長くても2週間ほど放置しておけば、しっかりと乾燥してひょうたんの加工が完成するはずです。(写真②)

ところが。

年が明けて2週間たち、松の内が過ぎても、ひょうたんが臭うのです。室内にふわ〜っとニオイの帯ができている。

ひょうたんの穴に指を突っ込んでみると、ひんやりと冷たい。臭うのは、まだひょうたんの皮が水分を含んでいるからです。完全に乾けば、このようなニオイの帯は消滅します。

本日でひょうたんを干し始めてすでに3週間たちましたが、まだ臭いが抜けない。こんなことはめったにありません。というわけで、ずっと逆さまにして干していたひょうたんの穴を上にしてみました。(写真③)

口部の近くの、ひょうたんの肌がまだしっとりしています。色もまだその部分だけ濃い。写真④をご覧になっていただくとわかると思いますが、皮が相当に厚いですよね。1センチには少し足らないかもしれませんが、8ミリはあると思います。

皮が厚いと、乾きにくい。しかも、縮緬いぼ瓢の場合はいぼがあるので余計に厚みが増して乾きにくい。その証拠にいぼが少なめの4個目の実だけは、だいたい乾いたのか、臭いもほとんどなくなりました。

この状態であとしばらく置くしかなさそうです。ああ、じれったい。まだか、まだか。完成が待ち遠しい!

(1271日目∞ 1月22日)