彦根の街で見つけたひょうたんマーク(前編)
by 丸黄うりほ
正月早々、思わぬ書き手の体調不良により、先週木曜日の「ひょうたん日記」をお休みさせていだたきました。楽しみにしてくださっていたみなさま、申し訳ございませんでした。ということで、きょうは仕切り直して新年2回目の「ひょうたん日記」をお送りします。
さて、日付は少し遡って正月5日のことです。私はJR大阪駅で東へ向かう電車を待っていました。「花形文化通信」の塚村編集長にお誘いいただき、滋賀県の彦根で行われるイベントに行こうということになったのです。
そのイベントが行われるのは、「男湯から入ればレコード屋〈円盤〉、女湯から入れば古本屋〈半月舎〉」という元銭湯「山の湯」。出演は「花形文化通信」でもおなじみ細馬宏通さんに、音楽評論家の湯浅学さんと安田謙一さん。題して「新春放談♨︎」というわけで、これは面白そう!と飛びつきました。
そして、せっかく足を伸ばすのだから……と、私は彦根のひょうたん物件について事前に少しだけ調べておきました。
塚村さんとは彦根駅の改札で待ち合わせることにして、大阪駅で電車を待っていたのですが、なかなか電車がホームに入ってきません。なんと電光掲示板には「75分の遅延」! 神戸線で事故があったためにダイヤが乱れているというアナウンスもあり、私はひとまず次に来た電車に飛び乗りました。
ところが、こういうのを怪我の功名というのでしょうか?なぜか待ち合わせの予定時刻よりもかなり早く彦根駅についてしまったのです。塚村さんに連絡をとると、途中の駅で列車待ちとなり遅れるとのこと。
そんなわけで、私はまず一人で駅周辺を歩いてみることにしました。
すぐに見つかったのが、写真①「お食事処 しる万 太朗」の看板です。じつはこのお店、塚村さんがネットで見つけてくださって、最初はここで昼食にしてはどうかと相談していたのでした。しかし、あいにく日曜は定休日。もちろんこの日もシャッターが降りていましたが、ひょうたんマークの看板はしっかりチェックできました。
続いて入ってみたのが、彦根観光案内所「いらっしゃいませ館」です。こじんまりとしたスペースでしたが、こちらでもひょうたんマークのお土産品を発見!近江牛専門店として有名な「千成亭」のマークがパッケージに輝いています(写真②)。この「千成亭」は、今回のひょうたんウォッチングのメインに組み込んでいましたので、明日じっくりと紹介することにしますね。
「いらっしゃいませ館」で時間をつぶしているうち、塚村さんの乗った電車が彦根駅に到着したという連絡が入りました。よかったよかった。
ようやく無事に新年の挨拶を交わし、ここからが本当のスタート。まず、駅から歩いて15分ほどの南方向にある「しる万」の本店へと向かいました。
「しる万」は、近くの老舗料理旅館「やす井」が営むお食事処で、鰹節を贅沢に使った出汁自慢の自家製うどんが看板メニュー。最近「千成亭」のグループ傘下に入ったそうで、このお店の暖簾もひょうたんマークでした。うーん、じつにいい感じですね!(写真③④)
中へ入ってみると、お客さんは満員でなく、ガラガラでもなくちょうどいい混み具合。旅館が母体だけあって、ゆったりとしていて、くつろげる雰囲気です。普通のうどんメニューもありましたが、「お正月プレミアム 鍋焼きスペシャル」というセットメニューで新年会にすることにしました。(写真⑤)
さらに塚村さんが気を利かしてオーダーしてくださったのが、長浜市「冨田酒造」の「七本鎗」。そう、このお酒もラベルが千成ひょうたんなのです!(写真⑥)(「ひょうたん日記」682日目に詳しい)
同じ土地で生まれた食べ物は相性もいいといいますが、「しる万」のおうどんと「七本鎗」はとてもよく合いました。もともと裕福で、歴史のある近江国だけあって、この街はおいしいものがデフォルトなんでしょうね。
大きなエビの天ぷらが二本もついた「お正月プレミアム 鍋焼きスペシャル」をいただき、おなかいっぱい、大満足で会計コーナーへ向かうと、その脇にもひょうたんマークの「しる万 万能つゆ」や、「千成亭 近江鴨 肉団子」などが並んでいました。(写真⑨⑩)
わー、欲しい!と思いましたが、いきなりここで買い物をしてしまうと重くなる。私は込み上げてくる買い物欲をぐっと抑えて、次なる目的地へと向かいました。
(1268日目∞ 1月15日)
*明日に続きます