2024年栽培ラストスパート!ひょうたんは芸術だ!
by 丸黄うりほ
寒くなってきましたね。いよいよ晩秋。2024年のひょうたん栽培もエンディングが近づいてきたようです。きょうは、ヒョータニストさん3人から届いた収穫写真を中心に紹介していきましょう!
まずは写真①②③をご覧ください。こちらは、東大阪市瓢箪山のヒョータニスト、フェイ・ターンさん宅で11月18日に撮影したもの。
今年、フェイさんには我が家で苗まで育てた千成ひょうたん3苗を引き取っていただきました。さらに、フェイさん宅で、我が家で発芽をあきらめていた百成ひょうたん3苗が芽を出して成長。千成も百成もシーズンを通してたくさんの花が咲き、たくさんの実をつけました。
フェイさんは受粉から2カ月以上たって完熟したものから順に、少しずつ収穫。そして、11月18日には残っていたすべての実を収穫し、ついにすべての栽培が終わりました。今年は虫害がひどかったとのことで、写真③のように、ひょうたんの表皮に大きな虫食いの跡が残ったものもたくさん出ました。ですが、この地図のような模様をよくみると、ますますひょうたんが個性的に、美しくなったようにも感じられるのです。
続いて見ていただきたいのは、写真④⑤⑥。田辺市のヒョータニスト、ともきちさんが11月19日に撮影されたお写真です。
横一列にずらりと並んだ、いろいろな色、模様、形をしたひょうたんたち。涙型のもの、洋ナシ型のもの、みかんのように丸いもの、長細いもの、ひょうたんらしいくびれのあるもの。薄い緑色のもの、濃い緑色に白い斑入り、茶色くなったもの……。
これらがすべて同じ苗「へうたーん」に実った果実だとは。ちょっと信じられないくらいです。
「へうたーん」は、もともと前述のフェイさんからともきちさんが貰い受けた、雑種(ハイブリッド)のひょうたんのタネでした。育てているうちに、いろいろな色と形の実ができて、遺伝の神秘を感じさせてくれました。何が生まれるかわからない面白さはハイブリッドならではですね。こうやって並べて見せていただくと、本当に楽しくて、まったく見飽きることがありません。これから水浸けを経て、どんなひょうたんに生まれ変わるのか?ワクワクします!
さて、続く写真⑦にいきましょう。こちらは、和泉市のヒョータニスト、ヤマミーさんの11月10日撮影のお写真です。ヤマミーさんは今年は千成ひょうたんと、マルユウガオを栽培。千成のほうはご覧の通り安定の大収穫。さすがです。
見事に並んだ千成ひょうたんたち。全部で50個ほどあるでしょうか?ともきちさんの「へうたーん」のような雑種は別として、やはり同じ苗からなったひょうたんは、みんなどことなく似ていますね。それでいて、一つ一つを見比べると形が違う。似ているのにまったく同じではないというところが、自然の造形のすごさです。
マルユウガオのほうは2つ実ったそうです。そのうちのひとつが写真⑧。もうこれはなんと言えばいいのか……「美しい」というようなありきたりの表現ではおさまりません!
ヤマミーさんによると、マルユウガオは食用になる品種のせいか、とても虫がつきやすく、カビも生えやすかったらしい。しかし、そのカビが作り出す色や模様がまるで絵画のようです。写真⑨は、ヤマミーさんが昨年育てたナガユウガオですが、こちらも水に浸けず自然乾燥で仕上げ、とても味わい深いカビ模様になりました。
写真⑧のマルユウガオも、もうしばらくこのままで乾燥させてじっくりと仕上げる予定だそうです。こんな実をみると、「ひょうたんはアートだ!芸術だ!」と大声で叫んでみたくもなりますね。
(1249日目∞ 11月20日)