11月になっても、ひょうたんの花は夜開く!

by 丸黄うりほ

①コンさんのかど瓢「かどコン」の雄花

②花びらも大きく、とても美しい花です

③ともきちさんのハイブリッドひょうたん「へうたーん」

④いろんな色、形の実がついて楽しいですね

⑤フェイ・ターンさんの畑は栽培も終盤

⑥収穫した千成ひょうたんたち

⑦杉浦こずえさんのかど瓢「ガーティ」の実は乾燥終了

⑧塚村さん宅の縮緬いぼ瓢「ハドリアヌス」にも花が!

標準的なひょうたんは4月にタネをまき、5月に定植し、6月ごろから花が咲き始めて、夏に結実。9月か10月になれば実もかたく熟して収穫期を迎えます。しかし、酷暑のせいか真夏に花が咲かず、秋になってから元気回復してくる苗も最近はしばしばみられるようです。

吹田市のヒョータニスト、コンさんのかど瓢「かどコン」も、どうやらそんな苗だったよう。秋になってからどんどん花が咲き始めて、ただいま花盛り。

写真①と②は、コンさんのベランダで10月末に撮影されたもの。花びらが大きくて、とてもきれいな雄花です。シフト勤務だというコンさんは、「タイミングよく昨晩は見れたが、コレに受粉させるのは難しいですね」とのコメント。そうなんです、ひょうたんの花は夜開く。まだ実がならない「かどコン」ですが、雄花と雌花の咲くタイミングと、コンさんのシフトのタイミングがうまくあって、一つでも結実してくれたらいいなぁ。

さて、続いての写真③と④は、田辺市のヒョータニスト、ともきちさんの畑から。

ともきちさんのハイブリッドひょうたん「へうたーん」は、定植したのが遅めだったこともあって、今まさに見頃を迎えています。同じ苗に、いろいろな色、形の実がなっていて、本当に楽しいですね! 実がしっかりするのは、もう少し先になりそうでしょうか。しばらくはこの愛らしい景色が見られそうです。

かわって写真⑤は、瓢箪山のヒョータニスト、フェイ・ターンさんの畑のようすです。蔓はほぼ枯れていますが、まだいくつかの実がぶらさがった状態。

フェイさんは受粉日をきちんと記録して、2カ月以上たって収穫OKになった実から順番に、こまめに収穫されています。このやり方だと、少しずつ水浸けやタネの振り出しを行うことになるので、しんどくない。大きな水浸け容器もいりません。そして、未熟な実を水につけて、うっかり崩壊させてしまうという失敗もありません。素晴らしい方法だなと感心することしきり。

収穫したひょうたんは、写真⑥のように部屋に飾って、その薄い緑色をした実を愛でておられます。写真からフェイさんのひょうたん愛がじんわりと伝わってきます。

続いての写真⑦は、大阪市のヒョータニスト、杉浦こずえさんのかど瓢「ガーティ」。今年はこれ一つだけでしたが、しっかりとした実ができました。水漬けと乾燥もすんで、素ひょうたんとしてはこれで完成形。ここからどんな楽器に生まれ変わるのか、楽しみにしていましょう。

さて、最後によーく見ていただきたいのが写真⑧です。手前に写っている青くて小さな実は、我が家で途中まで育て、6月に花形文化通信の塚村編集長にプランターごと引き取ってもらった縮緬いぼ瓢「ハドリアヌス」の5個目の実です。実がくっついている蔓は、すでに本体から切り離されているにも関わらず、まだ白い花が咲いています!(撮影は10月26日)

この最後の実のまわりに並んでいるのは、「ハドリアヌス」の実たち「1号」から「4号」です。この4個の実は、10月30日に我が家に戻ってきました。そして、塚村さん宅に残された5個目の実「ハドリアヌス5号」は、なんとこの切り離された状態のままで11月に入っても次の花が咲いたそうです。なんとたくましいひょうたんなのでしょう!

「ハドリアヌス」がここまでこれたのも、塚村さんが大切に育ててくださったおかげです。ありがとうございます!

次週は、ついに我が家に戻ってきた「1号」から「4号」のその後についてお伝えしますね!

(1244日目∞ 11月7日)

※次回1245日目は奥田亮「でれろん暮らし」11月11日(月)にアップ。

1246日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、11月13日(水)にアップします。