えっ?大阪城公園で千成ひょうたん栽培中?

by 丸黄うりほ

①外国人観光客でいっぱいの大阪城公園

②公園内にあるレトロ建築「ミライザ大阪城」

③この葉の形は……ひょうたん?

④10センチほどの千成ひょうたんが実っていました!

⑤まだうぶ毛が残っていて、実りたての感じ

⑥花もまだ咲いていました

⑦「ミライザ大阪城」の階段踊り場

⑧ひょうたんモチーフのシャンデリアが!

⑨とても粋なデザインです

先日のこと。大阪城公園内で、ひょうたんが栽培されている?そんな情報をネットで見つけました。

またもや灯台下暗し案件か!? 私は大阪に住むひょうたん愛好家として、近場の情報はくまなくチェックしてきたつもりでした。ところが、JR大阪城公園駅の表示板にひょうたんが描かれていることに気づいたのは比較的最近(2022年3月18日のひょうたん日記)ですし、千成ひょうたんのマンホールがJR大阪駅や扇町通りに存在することを確認したのもそんなに昔ではありません(21年6月11日のひょうたん日記  /  23年12月15日のひょうたん日記)。

いったいいつからひょうたん栽培が始まっていたのでしょうか?とにかく、現地に行って調べてみなければなるまい!ぼやぼやしていると栽培シーズンが終わってしまう!ということで急きょ出かけてきました。

その日は9月だというのに気温30℃を超えていました。公園の敷地内に入ると外国人観光客ばかりが目立ち、大阪人である私がアウェイな気分になるほど。JR森ノ宮駅から15分ほど、坂道や階段を上り下りして汗を流しながら歩いた先に、ようやく大阪城天守閣が見えてきました。

ひょうたんが栽培されているのは、天守閣の近くに建つレトロ建築「ミライザ大阪城」の近くだという情報を得ていました。この建物は昭和6年に建てられ、陸軍の司令部がおかれていたそうです。現在は、レストランや土産物店が入る観光施設になっています。

……と、まさにそのアプローチに、園芸ネットが張られているのが見つかりました!

近づいて見ると、まちがいなくひょうたんの葉です。そして、たったふたつだけでしたが、確かに10センチほどの千成ひょうたんがぶら下がっているのを確認することができました!

ひょうたんは、地植えとプランターあわせて5苗ほどありました。葉はまだ青く、白い花が咲いていました。あとで調べてみてわかったのですが、この場所でひょうたん栽培が始まったのは今年から。苗が定植されたのが7月で、やや遅植えだったようです。ともかく、ちゃんと実がついていて、苗が元気そうなのを確認できて、私は大満足しました。

ひょうたん栽培のことを別にしても、「ミライザ大阪城」には、そのうちに行かねばならないと私はだいぶ前から思っていました。

というのも、この古い建物の内部には、ひょうたんをかたどったシャンデリアがあると聞いていたからです。教えてくれたのは、インバウンド通訳をしている友人でした。

「ミライザ大阪城」の受付の方に尋ねると、そのシャンデリアは2階から3階へと上がる階段踊り場にあるとのこと。赤いカーペットが敷かれた建物中央の階段をそっと上がると、ステンドグラスをはめた丸窓が見えてきました。

ひょうたんのシャンデリアは、その3つの丸窓の前に一つずつ。合計3本下がっていました。

モダンで粋なデザインです。千成ひょうたんを馬印としていた大阪城主の豊臣秀吉も、これなら喜んだことでしょう。

あとで知ったのですが、「ミライザ大阪城」内にはこれ以外にもひょうたんをかたどった照明があったらしい。どこにあったんだろう……見逃してしまいました。

大阪城公園には、また探検に行かなくちゃ。ただしもう少し涼しくなってから。

(1226日目∞ 9月19日)

※次回1227日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、9月25日(水)にアップします。9月23日(月)の奥田亮「でれろん暮らし」はお休みをいただきます。