世界のひょうたん楽器150点が集結!@大船フラワーセンター
by 丸黄うりほ
日本全国の、いいえ。世界中のひょうたん愛好家のみなさんにビッグニュースです!なんと、明日(9月6日)から10月1日まで、神奈川県鎌倉市の「日比谷花壇大船フラワーセンター」(本館2階フラワーホール・フラワールーム)にて、「ヒョウタン展」が開催されます!(詳しくはこちら)
「ヒョウタン展」のサブタイトルは、「〜楽器の原点〜 世界のヒョウタン楽器と装飾」。フライヤー(写真①②)には「40カ国・地域のヒョウタン楽器を百数十点展示」とあります。より正確にいえば、39カ国と2地域から約150点のひょうたん楽器が集まると聞いています。
すごいです。これほどたくさんのひょうたん楽器を集めた展覧会はまさに前代未聞。楽器の博物館は全国にあり、そこにもひょうたん楽器は収集されていますが、もちろん展示品の一部でしかありません。しかし、この展覧会ではすべての楽器がひょうたんなのです!
たとえば、どんな楽器が展示されるか。フライヤーから一部を書き写してみると……。
ンベット、ビリンバウ、セディウ、ジェゾ、コビチャット、ソーズ、エクタール、コラ、シタール、ケマーネ、スペラニ、ニャアティト、イプ、ウォータードラム、バラフォン、イリンバ、ラカタク、サンザ、ムビラ、カリンバ、マラカス、シェフレ、ギロ、ウィロ、ヤヴァ、ベンドレ、テーナ……。
あなたは、このなかでいくつ知ってますか?
全部知らないという人はいらっしゃらないと思いますが、3〜5種類くらいはご存じか、10種類くらい知ってるかなという人もまあいらっしゃるだろうと思います。自他ともに瓢狂いを認める私も、初めてお目にかかる楽器が多数あります。全部知っているという人がいらっしゃったら、あなたは絶対にひょうたんマニア、あるいは楽器マニアであると断言します!
今回の展示品のほとんどを集めて提供されたのは、農学博士の湯浅浩史先生です。湯浅先生といえば、この『花形文化通信』のインタビュー記事や「ひょうたん日記」を愛読してくださっているみなさんならよくご存知ですよね。湯浅先生は、「進化生物学研究所」の理事長にして「全日本愛瓢会」の相談役。誇張ではなく、世界一ひょうたんに詳しい博士なのです。
湯浅先生は、ご著書『ヒョウタン文化誌——人類とともに一万年』(岩波新書, 2015年)でも世界中のさまざまなひょうたん楽器を紹介されています。そして、
本の中でも、楽器の原点がひょうたんであることを強調されています。今回の展覧会は、まさにその点にスポットを当てた、ひょうたん好きはもちろん、楽器や音楽好きにも絶対見逃せない企画です。
「大船フラワーセンター」のお近くの方、関東エリアの方は期間中に一度は足を運んでほしい。遠くてもひょうたん好きなら行くべきだと思います。
じつは、9月16日(月・祝)には、展覧会のポップアップイベントとして、私たちの楽団「ヒョータニスト・パーティ」も出演させてもらうことが決まっています。民族楽器ではなく、自分たちで育てたひょうたんから作った自作楽器で、ひょうたんをテーマにしたオリジナル曲やカバー曲を演奏します。
ステージは10:30〜と13:30〜の2回予定。関西と長野を拠点にしているメンバーが首都圏でライブをするのは初めてです。入園料は必要ですが、展覧会とステージ観覧はいずれも無料。お日にちが合えば、ぜひ16日においでくださいね!
(1221日目∞ 9月5日)
※次回1222日目は奥田亮「でれろん暮らし」9月9日(月)にアップ。
1223日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、9月11日(水)にアップします。