豊国神社近くの菓子司でみつけた、ひょうたんのお菓子

by 丸黄うりほ

①豊国神社の近くにある菓子司「甘春堂」東店

②干菓子の詰め合わせ「すずかぜ」にひょうたんが!

③お花モチーフの和三盆に、緑色のひょうたんが一つ

④6個ともひょうたんにかえてもらいました!

⑤少し首を傾げた形が可愛いひょうたんの和三盆

⑥お饅頭「豊太閤」は持ち歩いたため、千成がうすーく…(泣)

きょう8月8日は「ひょうたんの日」ですね。昨日の続き、あまーい話題をお届けします。

豊国神社を出て正面通を西へ向かって少し歩くと、京菓子司「甘春堂」の前を通りかかりました(写真①)。このお菓子さんは、このお店(東店)のほか川端通に本店があり、あとは嵐山にもお店があったと記憶しています。

豊国神社のすぐ近くなので、もしかしたら豊臣秀吉や、ひょうたんをモチーフにしたお菓子があるかもしれない。私はふとそんなことを思いました。

中へ入らせていただくと、きれいなパッケージに包まれたお菓子が並んでいました。ケースには、おいしそうな季節の生菓子もずらり。

最初に私の目にとまったのは、「すずかぜ」と名付けられた干菓子の詰め合わせでした。朝顔やヒマワリのモチーフとともに、2種類のひょうたん型のお菓子が入っています(写真②)。

お抹茶を点ててお菓子をいただくのは大好きですが、このように上品なお菓子はそんなにパクパク食べるものではありません。一人暮らしの私にはもったいない。もうちょっと小さいのはないのかな。できれば、ひょうたんのお菓子だけでいいんだけど……。

そんなことを思いながら店内を歩いていると、「何かお探しですか」とお店の方が声をかけてくださいました。

私は正直に、ひょうたんのお菓子がほしいということを話してみました。すると、お店の方が和三盆の6個入り袋にもひょうたんが入ってることを教えてくださいました。

6個入りの小さなパックに入った和三盆は、和箪笥の引き出しに美しく並べられていました。ピンクや青の紫陽花などお花のなかに、緑色のひょうたんが彩りを添えています。どの組み合わせにもひょうたんが一つ入っていましたが、私は自分が無理を言っていることを自覚しつつ、「6個ともひょうたんにしていただくことはできるでしょうか?」と口を滑らせてしまいました。

すると、お店の方は意外にも「できるかもしれません」との返答。「少しお待ちください」とおっしゃり、しばらくすると6個全部をひょうたんに詰め替えた商品を持ってきてくださいました!

なんという可愛さ!ひょうたんが6個、まさに縁起のいい「六ひょうたん」です!

私は大喜びで自分用に「六ひょうたん」の和三盆、プレゼント用に通常の6個入り和三盆を買い、さらに「豊太閤」と名付けられたお饅頭も数個買い求めました。お店の方の心遣いに感謝しつつ……。

さてさて、写真③をご覧ください。こちらが通常の和三盆6個入り。カラフルでとても可愛いですね。そして、写真④が、「六ひょうたん」。こちらも、たまらない可愛さです。

袋から出して、お気に入りの渋い紫色の器においてみました(写真⑤)。ちょっと首を傾げたひょうたん型に風情があります。口に入れると、すうっと溶けて、優しい甘さが広がりました。

お饅頭の「豊太閤」のほうは残念なことをしました。皮に豊臣秀吉の千成ひょうたんの馬印が浮き上がった意匠だったのですが、カバンの中に入れて一日持ち歩いたせいでぺしゃんこにつぶれてしまったのです(泣)。うすーくなった千成の馬印もなんだか可愛いかったけど……(写真⑥)。柚子あんが包まれ、お味はとてもおいしいお饅頭でした。

「豊太閤」は年中ある銘菓のようなので、今度行ったときは、つぶれないように必ず箱入りで買い求めようと思います。

(1212日目∞ 8月8日)

※来週の「ひょうたん日記」はお休みをいただきます。

次回1213日目は奥田亮「でれろん暮らし」8月19日(月)にアップ。

1214日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、8月21日(水)にアップします。