8月5日|でれろん暮らし|その202「摘果・摘花をする」 by 奥田亮

どうしても忍びなくて今までやったことがありませんでした。でも…

by 奥田亮

百成は天地27センチ。多分これで成長は止まったか。

大寿はお尻を棚に乗せていましたが、

大きくなって棚から落ち、

ネットで支えました(天地30センチ)。

結実した2つ目の百成。

結実した2つ目の大寿。

大寿の摘花・摘果を断行。

菜園のひょうたんは元気に育っています。初動でグイッと大きくなっていた百成は表面の色が少し薄緑になってきて、ソロソロ成長が止まりそうです。大きさを測ると、天地27センチぐらい。まずまずの大きさです。あまり大きくならず心配していた大寿は、少しずつ大きくなり、うまい具合にお尻を棚に乗っけて安定していたのですが、今朝見てみると、さらに大きくなって棚に乗ってられなくなっていました。測ってみると天地30センチ。おやおや、いつの間に百成を超えているではありませんか。この感じだともう少し大きくなりそうなので、支えている蔓が切れてしまわないか心配なレベルになってきました。念のために下からネットで支えることにしました。

大寿の実を大きく育てるには、育てる実を絞っていかないといけません。摘果・摘花をするわけですが、結実するかもしれない雌花や開きかけた雄花を摘んでしまうのは、どうしても忍びなくて今までやったことがありませんでした。でも、せっかくの大型品種、実が小さいのは意味ないかもとも思い、今年はやってみようかと思い始めていました。ただ、さすがに1つだけに絞るのは不安もあるので、もう1つ結実したらやってみようかなと考えておりました。

1週間ほど前、雌花が2つ咲いているのを発見。雄花も咲いていたのでチュッチュッと授粉。その後2つとも表面がツルんと輝いてきて大きくなり、産毛がモワモワと生えてきました。これは結実成功です。大寿と百成のそれぞれの苗の近くにできたのですが、どうも実の形をみると百成の近くのが大寿、大寿の近くのが百成のような気もします。念のために蔓をたどってみるとやはりそうでした。蔓が伸びてそれぞれに遠いところで結実したようでした。

現状、大寿が2個、百成が2個。百成はもう少したくさんできたらと思いますが、大寿はこれ以上実をならさずに絞り込んで大きくさせたい。ということで、いよいよ摘花・摘果に挑戦です。試みに少し切ってみました。ドキドキです。 問題は、大寿は絞るけど、百成は増やしたいので、どっちの花なのかよく見極めないといけないということです。ややこしいことに、今回植えたこの2つ、実の形、特に口のあたりがよく似ていて、雌花の形で見分けるのは難しそう。蔓をたどってどちらの花なのか間違えないようにしないといけません。

それにしても今年の落ち葉堆肥、かなり優秀です。水やりをほとんどしていないのに葉っぱがとても元気で、葉っぱを食べるウリキンバワバの幼虫もまだ1匹も見かけません。百成はちょっとウリハムシの幼虫に喰われて傷がついてしまいましたが、立派に育っています。土中には肥料成分や養分はほとんど入れてなくて、落ち葉や枯葉に着いている糸状菌が増えて活躍しているものと思われます。同じ方法で育てている菜園の野菜たちも肥料や薬ってなんだったんでしょうかと思わざるを得ないほどすこぶる元気です。やっぱり肝心要は微生物。菌ちゃんありがとう、でれろん!

(1210日目∞ 8月5日)

これまでの『でれろん暮らし』はこちら

  • 奥田亮 ∞ 1958年大阪生まれ。中学生の頃ビートルズ経由でインド音楽に触れ、民族音楽、即興演奏に開眼。その後会社に勤めながら、いくつのかバンドやユニットに参加して音楽活動を続ける。1993年頃ひょうたんを栽培し楽器を作って演奏を始め、1997年「ひょうたんオーケストラプロジェクト」結成、断続的に活動。2009年金沢21世紀美術館「愛についての100の物語」展に「栽培から始める音楽」出展。2012年長野県小布施町に移住し、デザイン業の傍ら古本屋スワロー亭を営む。2019年還暦記念にCD『とちうで、ちょっと』を自主制作上梓。