今年も「へうたーん」豊作?ともきちさんの畑にて
by 丸黄うりほ
きょうはまず写真①②③をご覧ください。スライム型をしたひょうたんが、ずらりと並んでいます。濃い緑色をした皮の表面には、不規則な白い斑が見えます。
このひょうたんの形に、見覚えはありませんか?
「……ある!」とおっしゃるあなたは、間違いなく「ひょうたん日記」のコアな読者でいらっしゃると思います。
そうなんです、このひょうたん。2023年7月27日の「ひょうたん日記」に登場した、兵庫県小野市のおーさきさん宅で実ったひょうたん「サザエさん」(写真④)と酷似していますよね!
この「サザエさん」。おーさきさんが、東大阪市のフェイ・ターンさんからもらった千成ひょうたんのタネをまいたところ、なぜか千成とはとても思えない不思議な形をした実ができたのでした。
できた子ども(実)の形からわかったのは、千成だと思ってまいたタネが実はハイブリッドだったということ。そしてその「お父さん」は、2022年にフェイさんの畑で生まれた不思議な実「波平」(写真⑤ 2022年10月11日の「ひょうたん日記」)であろうということが、ほぼ確定的になりました。だってよく似てるんだもん。遺伝子は嘘をつきませんね。
ここまでお読みいただいたら、もうわかりましたよね。「波平」は、おーさきさん宅以外でも、子どもを作っていたらしいのです!
写真①②③は、和歌山県田辺市のあわ屋ともきちさんが、昨年収穫されたひょうんの実です。
ともきちさんといえば、和歌山県串本の「田並劇場」で、4月に我々「ヒョータニスト・パーティ」とライブをご一緒させていただいたセッションバンド「テクノクマールカーン」のリーダー。(2024年4月24日と 4月25日の「ひょうたん日記」)。
多芸多才な方で、音楽以外にも幅広くアート活動をされ、「田並劇場」では千成ひょうたんをたくさん使って作ったランプ「Akarinko」(写真⑥)や、「Otodama」と名づけられたひょうたんスピーカーの展示もされていました。また、ご自宅の田畑で、米や野菜などを作っておられるともききました。
ともきちさんは、そんななか昨年フェイさんからもらった百成のタネをいくつか畑にまいて、大切に栽培されたそうなのですが、その中にも「波平」の子どもが混じっており……。標準的なひょうたん型をした百成の実もいくつか収穫できたそうですが、圧倒的に豊作だったのはこのハイブリッドひょうたんだったそうなのです。
ともきちさんはこのハイブリッドを「へうたーん」と呼び、その子孫にあたるタネを今年の春にもまきました。写真⑦は、「へうたーんの発芽第1号」で、5月16日にフェイスブックにアップされたもの。写真⑧は、6月30日のようす。畑に定植した苗が大きくなってきています。
昨年は圧倒的な強さでたくさん実をつけた「へうたーん」。今年もきっといい実をたくさんならしてくれることでしょう。楽しみにしています!
(1200日目∞ 7月10日)