イボが超キュート♡ 縮緬いぼ瓢の実たち
by 丸黄うりほ
昨日はヒョータニストさん3人のお家でふくらみはじめた、ツヤツヤピカピカの新ひょうたんの実たちを紹介しました。そう。そうなんです、ひょうたんの雌花の下にある子房と呼ばれる部分は、受粉に成功して「ご懐妊」すると、なぜかツルツルピカピカに光ってくるんです。なぜかしら?ホルモンの関係?
ところが。現在、縮緬いぼ瓢「ハドリアヌス」の面倒を見てもらっている「花形文化通信」の塚村編集長によると、この品種のひょうたんのようすは、どうやら他とは違っているようなのです。
縮緬いぼ瓢というのは、実の表面にイボイボが出てくる珍ひょうたんで、私は今年初めてこの品種のタネをまきました。京都府立植物園で実がなっているところは今までに何度か見ましたが、いつもすでに大きな実になっている状態でした。私が知りたかったのは、縮緬いぼ瓢の雌花には最初からイボがあるんだろうか?ということだったのですが……。
6月27日の「ひょうたん日記」で紹介したように、咲きたての雌花の子房にはイボがまだないことがわかりました。では、イボはいったいどのタイミングで出てくるのでしょうか?
そんなことを考えていたら、その2日後の6月29日のことです。「ハドリアヌス」の兄弟瓢にあたる、同じく縮緬いぼ瓢の「イーちゃん」を栽培中の小野市のヒョータニスト・おーさきさんが、その成長の様子をおしらせくださいました。
写真①をご覧ください。真ん中あたりに小さな実が二つ見えますね。下の方に見える実はオリーブのようで表面もツルツルしています。しかし、少し大きくなりかけている上のほうの実にはすでにイボがあります。さらにもう1個、写真②の実にもすでにイボがあります。
おーさきさんと塚村さんの観察によると、どうやら、受粉に失敗して大きくなれなかった実はツルツルのまま。そして、「ご懐妊」しても、縮緬いぼ瓢は他の品種のひょうたんのようにピカピカ光ってこない。そのかわりに、なんとイボイボが出てくるらしいのです!
というわけで、イボイボこそが縮緬いぼ瓢の「ご懐妊」のサインであるということがはっきりしました!
写真③は、6月19日に受粉した「ハドリアヌス」の最初の実「ハドリアヌス1号」です。④は21日に受粉した「2号」で、⑤は22日に受粉した「3号」だそうです。④や⑤はまだ受粉したてなのでイボも薄めですね。形は3個とも逆ツボ型とでもいうべき尻すぼみ。
それが、1週間から10日ほどたつと……。
7月1日撮影の写真⑥に写っているのは「1号」(左上)と「3号」(右下)。そして写真⑦は「2号」です。3個とも、よりイボイボがはっきりしてきているのがわかりますよね?そして、形もだんだんと丸く変化してきているのも見てとれます。
可愛い……。ほんとうに可愛い……。このとき、直径10センチくらいで、まだまだ大きくなりそうです。
塚村さんによると、「1号〜3号」以外にもふくらみかけた雌花はいくつかあったそうですが、虫に花びらを食べられてしまったり、大きくなれずしぼんでしまったものもあるそうです。花のシーズンはまだ続いているようなので、これで終わりではないでしょう。
まだまだいけるぞ!頑張れ「イーちゃん」! 「ハドリアヌス」!
(1198日目∞ 7月4日)
※次回1199日目は奥田亮「でれろん暮らし」7月8日(月)にアップ。
1200日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、7月10日(水)にアップします。