全日本愛瓢会・愛知県知立市大会レポ(その4・最終回)

by 丸黄うりほ

①ひょうたん工芸の製作工程も展示されていました

②「太閤ひょうたん」の出店で素敵な暖簾を発見!

③文化会館に展示されている知立神社の山車(撮影:コンさん)

④知立神社の多宝塔。重要文化財

⑤隣接する知立公園には、ひょうたん池が!

⑥古民家を改装した和食店「縁」

⑦「縁」の入口にもたくさんのひょうたん

⑧知立市スタッフのみなさん。ありがとうございました

昨日の続きです。知立市文化会館「花しょうぶホール」の外では、ひょうたん工芸の製作工程を展示されていました。あの見事な細工がどのようにして作られるのか。なんと、ひょうたんに下絵を描くための道具からすでに、作家による手作りのようです。ひょうたん作品って本当に隅々まで工夫とアイデアの賜物なんですね。(写真①)

そのコーナーの前には、長浜の「太閤ひょうたん」さんのブースも出ていました。6日夜の懇親会では偶然にもお席が近く、「ヒョータニスト・パーティ」の面々と円卓を囲ませていただいたこともあり、ここでも和気あいあい。で、ふと見ると、ひょうたん柄のおしゃれな暖簾を発見!フェイ・ターンさんと私はすぐさま買い求めてほくほくです。(写真②)

その後、愛瓢会のメンバーで研修会参加のみなさんは、一斉に知立神社へと向かわれました。コンさん、塚村編集長、私の3名もそのあとを追うことに。知立市文化会館のパティオにも知立神社の山車が展示され、その前にひょうたんがしっかりと飾られているのを見届けてから、塚村さんの車に乗せてもらって出発しました。(写真③)

知立神社は『延喜式神名帳』にも記載のある古刹で、近世以降は熱田神宮・三嶋大社と並び東海三社に数えられているそうです。境内には国の重要文化財に指定されている多宝塔があり、神宮寺として廃仏毀釈を逃れたその珍しい姿も拝むことができました。(写真④)

また、こちらでは毎年5月のお祭りの際に「赤瓢箪」が奉納されるとのこと。宝物館で見られるかもと立ち寄ってみましたが、神職さんによると「たったいま、納めてしまいました」と。「全日本愛瓢会」の研修会のために、この日は特別に出してくださっていたそうですが、私たちは一歩出遅れてしまいました……、残念。

神社に隣接する知立公園では、「花しょうぶまつり」が開催中でした。公園内には池もあり……、その形をよく見ると、くびれの部分に橋がかかった、典型的な「ひょうたん池」ではないですか!案内板などは立っていませんでしたが。「赤瓢箪」は見られなかったけど、ひょうたんの神様が「かわりにこれでも見ておきなさい」と、私たちをここへ導いてくださったのでしょうか。(写真⑤)

参拝後は、「花しょうぶまつり」のパンフレットにも広告が出ていた、元祖あんまきのお店「小松屋本家」へ。ここのご主人も、愛瓢会会員のみなさんと交流があるらしく、秋篠宮さまが知立市に来られたこともよくご存知でした。そして、「小松屋本家」のご主人に「いいお店ですよ」と教えてもらったのが「縁」という和食店です。なんとこちら、昨日の秋篠宮さまの昼食を担当されたお店でもありました。研修会参加のみなさんもちょうど同じ時刻に来てらして、私たちも結局同じルートをたどることに。

立派な古民家を改装したお店の入口には、これまた立派なひょうたんがいくつも鎮座していました。これも間違いなく愛瓢会関係者の作品だと思われます。この日のために、本当にまちをあげてひょうたんの応援をしてくださってるのだな……と、胸が熱くなりました。(写真⑥⑦)

今回、「ヒョータニスト・パーティ」として出演させていただくために、事前に何度も全日本愛瓢会愛知県支部や、知立市のスタッフの方々とやりとりをさせてもらったのですが、大会成功の支えとなったのは、ひょうたんに理解を示してくださった街のみなさんのご厚意のおかげでもあると、しみじみ感じました。(写真⑧)

「第50回全日本愛瓢会 展示会・総会」は、来年、福井県福井市で開催されるそうです。日本一のひょうたん愛が渦巻く祭典で、今回お会いできたみなさんとまた会えたらいいな。

(1192日目∞ 6月20日)

※次回1193日目は奥田亮「でれろん暮らし」6月24日(月)にアップ。

1194日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、6月26日(水)にアップします。