全日本愛瓢会・愛知県知立市大会レポ(その3)
by 丸黄うりほ
今週も、6月6日・7日に愛知県知立市で開催された「第49回全日本愛瓢会」のイベントレポートをお送りします。先週お伝えしたように、6日は私たち「ヒョータニスト・パーティ」に2回も演奏の機会をいただきました。そのため、準備やリハーサル、本番の演奏で、時間的にも気持ち的にもいっぱいいっぱい。「知立市文化会館(パティオ池鯉鮒)での展示をじっくり鑑賞できたのは、翌7日のことでした。
写真①は、知立市文化会館(パティオ池鯉鮒)の正面に展示されていた大ひょうたんと長ひょうたんです。この長ひょうたんは3.7メートルもあり、ご覧の通りの長さ!こんなのどうやって育てたんでしょう? ここに来て最初に目に入ったのがこの長ひょうたんだったのですが、じっくりと見せてもらったのはこれも7日。知立市のマスコット、ちりゅっぴの顔ハメをする心の余裕が持てたのも7日でした。
さてさて、作品展示の本会場は文化会館内「花しょうぶホール」です。一歩なかへ入りますと、紅白の垂れ幕の前に、全日本愛瓢会会員のみなさんが丹精込めて育てた、自慢のひょうたんがずらり!垂れ幕の上には、おなじみ「瓢道綱領」が掲げられています。
最高賞である「名誉総裁秋篠宮賞」を受賞されたのは、今年は愛知県の豊田康彦さんでした。見事な透し彫りの3体のひょうたん。精巧な細工に、思わずため息がもれます。(写真②)
そのほかにも各賞を受賞した工芸ひょうたんや大ひょうたんが所狭しと並びます。大ひょうたんは、体長1メートル以上はある大きさはもちろん、上下のふくらみとウェストのプロポーションのバランスがよく、虫食い跡や傷なども一切ない美瓢ばかり。(写真③)
今回は、逆にその実の小ささを競うような豆ひょうたんの展示が多かったのも印象的でした。写真④はその作品の一部ですが、よくこれだけ形や大きさの揃った豆ひょうたんが集められたものだなと思います。さらには、もっと小さい、小指の先ほどしかない極小ひょうたんのコレクションも(写真⑤)。大きいひょうたんもすごいですが、どこまで小さいサイズのひょうたんが作れるのか、挑戦されている方もおられるのでしょう。
写真⑥は、鶴首といぼひょうたんで作った茶道具。じつに風情があります。写真⑦は、ひょうたん製の弦楽器。とてもきれいに作っておられます。ひょうたんを道具として生かすのも本当に素敵ですよね。
ホールを出ると、三河エリアの幼稚園や保育園、小学校の子どもたちによる工作も並んでいました。ひょうたんを色とりどりにペイントし、目玉などを描いたりくっつけたりして人形や動物に見立てている作品がほとんどです。ひょうたんを見ると、なぜかみんな顔を描きたくなってしまうみたい?(写真⑧)
どうやら、「安城市立高棚こども園」ではひょうたんの栽培も行なっておられるようです(写真⑨)。自分たちで育てたひょうたんで工作をするという、素晴らしい英才教育。次世代へつなぐ、将来のヒョータニストへの芽が、ここにも……(にんまり)。
(1191日目∞ 6月19日)