千成ひょうたん“だけ”が発芽しました
by 丸黄うりほ
ひょうたんのタネを湿らせたキッチンペーパーで包み、小さなタッパーに入れ、さらに紙箱に入れて、温度計を数時間ごとにチェックして、25℃から30℃の適温を維持。ときどきタッパーを並べた紙箱のフタを少し開けてみたり、下に敷いた育苗ヒーターマットの電源を抜き差ししたりして、気を配り、毎日見守ってきたひょうたんのタネたち。(写真①)
この作業を始めたのが4月4日。うまくいけば、3日から5日ほどで発芽するはずなのですが……。
4月9日。4品種のうち千成ひょうたんのタネが発芽しはじめました。千成のタネは24粒あったのですが、そのうち6粒から白い根が出てきています! (写真②③)
しかし、一緒にまいた本命のひょうたんたち、かど瓢、縮緬いぼ瓢、百成には発芽の兆しはまったくありません。同じ条件でまいたのに、この違いはどういうことなのでしょう? やはり、珍しいひょうたんや純血種のひょうたんは発芽しにくいのがデフォルトということなのでしょうか。何か私のやり方が間違っているのでしょうか……。悩んでもしかたがないので、発芽しないひょうたんたちは、もう数日この状態で保温を続けることにしました。
発芽した千成ひょうたんのタネ6粒は、ビニールポットに植えてやることに決めました。
まず、用意したのが「タキイのたねまき培土」です。水はけがよくて清潔で使いやすいので、毎年これを使っています(写真④)。ウリ科植物の場合、土20リットルに対して1リットルの水をよく混ぜ、土に空気を入れてから使うのがよいと袋に書いてあります。
袋に残っていたのは6リットルほどでしたので、300ミリリットル、コップ1杯半ほどの水を入れて、シャベルでぐるぐるとかき回しました。(写真⑤)
次に、直径9センチ(3号)のビニールポットをタネの数だけ用意しました。ビニールポットの底には、鉢底石をひとつずつ置きました。(写真⑥)
じつはこれもいつも迷うのですが、園芸本などを見ると、ビニールポットにいっぱい鉢底石を並べている図がのっていたり、そうかと思うと育苗に鉢底石などいらない説や、鉢底網のほうがよい説などいろいろ出てくるのです。いったいどれが本当なの?
つまりは水はけが問題で、鉢底石を入れない派はそもそも網の上で栽培しているのだとわかってからは、このように1個ずつ入れて、なおかつ網の上で栽培するように決めました。
続いてポットに土を入れました。この量についても、いつも迷ってしまいます。今年は土を入れてからポットをトントンと揺すって、ふわふわではなく、わりとしっかりめに土を入れました。
割り箸を使って土の真ん中に穴をあけ、そこに発芽したタネを根を下向きにして置きました。(写真⑦)
覆土は約1センチほどがよいそうなのですが、この1センチというのが私にはまたまたわかりにくい。1センチの長さならまだわかるんですが、1センチの深さというのが感覚としてつかめていないのです。タネまきをするたび、目分量がぜんぜん発達していない、現代人のダメさを自分に感じます。(写真⑧)
ポットに植えたタネに水をやり、カゴに並べて室内へ。発砲スチロールをのせた育苗ヒーターマットの上にカゴを置いて、上に濡れ布巾を被せました。
(1165日目∞ 4月10日)