4月1日|でれろん暮らし|その187「俺の畝」 by 奥田亮

準備万端整えて、よっこらしょ

by 奥田亮

俺の縄文

先週は筆者の店スワロー亭で、「俺の縄文」というイベントを開きました。縄文好きが集まって、縄文を語り合うというゆる〜いイベントです。言い出しっぺのEさんと合わせて2、3人集まるかな、と思っていたら、思いのほか人が集まって、なんだか楽しい会になりました。みんなそれぞれ何かしら縄文に引かれるところがあるんですね。私は当然、ひょうたんの話をしましたよ。人類最古の栽培植物ですし、1万年前の遺跡からタネがいっぱい出てきてますからね。この企画は好評につきシリーズ企画になり、4月も開催することになりました。

土を積んで枯草を載せる

雨が降った翌日に黒マルチ

さて、気がつけば4月。寒い寒いと言っていた3月も終わり、このあたりも日中の気温が15℃ぐらいまで上がるようになりました。ひょうたんの発芽温度は25℃。まだもう少し暖かくならないといませんが、衣装ケースで簡易なハウスを作れば、もうタネまきしてもいいかもです! でも、はやる心をぐっと抑えて、まずは菜園の土づくりから。

先週から予告していた枯葉枯草堆肥の畝づくりを、ようやく敢行しました。ひょうたんを植える予定の場所は、長さが3mほどあるのですが、幅が50cmぐらいしかありません。ここに土を盛って40〜50cmの畝を立てるために、当初はレンガを積むことを考えたのですが、ちょっと手間がかかりすぎだし、一度作ってしまったら壊すのも大変そうなのでやめておくことにしました。だったらレンガでなくてベニヤ板で囲えばいいやんかとひらめいて、さっそくホームセンターに。準備万端整えて、よっこらしょと重たい腰を上げました。周りの土を掘ってどんどん積み上げていきます。はーはー、へーへー、ちょっと動いただけで息が上がります。いや、運動不足も大概にしないといけませんね。はー、へーまではまだいいですが、ひーひー言いはじめるともうダメです。

で、積み上げている途中で気づいたのです。別に板で囲わなくても押し固めれば問題ないやんか。ホームセンターに行く前に気づけばよかった……。ということで、ベニア板は無駄に終わり、何か別のことに使おうかなと思います。

ということで無事に土は積み上がり、その上に落葉や枯葉、枯枝をどんどん積んでいきます。さらにその上に土を少し載せ、全体を黒マルチで覆うのですが、マルチで覆う前にたっぷり水をあげないといけません。ジョウロやホースで水をまいてもいいのですが、それだと十分に中にまで水が浸み渡らないので、雨を待ちます。じつは作業をした日は、事前に天気予報を確認し、翌日が雨の予報の日だったのです。予報通り夜中にポツポツと雨音がし始め、翌日は朝からずっと雨。午後に上がったので、いざ! と黒マルチをかけました。

これで定植予定の5月末ぐらいまで、このまま放置します。この間に糸状菌が増えることを祈ります。この枯葉堆肥畝は栽培予定地の半分だけ作りました。残りの半分は従来通りの生ゴミ堆肥でやってみようと思います。どちらも微生物が頼りです。菌ちゃんよろしくお願いしまーす、でれろん!

(1160日目∞ 3月28日)

これまでの『でれろん暮らし』はこちら

  • 奥田亮 ∞ 1958年大阪生まれ。中学生の頃ビートルズ経由でインド音楽に触れ、民族音楽、即興演奏に開眼。その後会社に勤めながら、いくつのかバンドやユニットに参加して音楽活動を続ける。1993年頃ひょうたんを栽培し楽器を作って演奏を始め、1997年「ひょうたんオーケストラプロジェクト」結成、断続的に活動。2009年金沢21世紀美術館「愛についての100の物語」展に「栽培から始める音楽」出展。2012年長野県小布施町に移住し、デザイン業の傍ら古本屋スワロー亭を営む。2019年還暦記念にCD『とちうで、ちょっと』を自主制作上梓