ひょうたん師匠、奥田さんのこと (2)

by 丸黄うりほ

 

▲小さな千成ひょうたんの中に…。

▲物語の世界からやってきたような、ひょうたんランプ。

▲スワロー亭(長野県上高井郡小布施町)。

 

昨日に続いて、私のひょうたん師匠・奥田さんの話です。

昨年12月、奥田さんが営まれている長野県・小布施の「スワロー亭」で、久しぶりに師匠と弟子の再会を果たしました。まずは奥田さんの新作ひょうたん楽器を見せてもらい、その素敵さに感動しまくったわけですが、その日の夜に行われたライブも素晴らしかったのです。

奥田さん自作のひょうたん楽器は、多くが弦楽器で、ルーパーを使って音を重ねていくという手法。私がひとりでやっている「オール電化ひょうたん」もルーパーを使っているのですが、ひとりで音楽をするときにはルーパーが良き仲間になってくれますね。同じひょうたん楽器とルーパーでも、奥田さんと私の音楽はだいぶ違います。ひょうたん楽器の奥深さ、奥田さんのテクニックの超人ぶりを再認識するとともに、自分ももうちょっとなんとかせんとあかんなーと恥じ入ったのでした。

「スワロー亭」は、ライブのない普段の日は古書と雑貨を扱うお店なのですが、商品の間に、奥田さんのひょうたん工芸が飾られています。いちばん上の写真をみてください。わずか8センチほどの千成ひょうたんのなかに、ちゃぶ台を囲んで団欒する人物。掛け軸には文字まで書かれています。この壺中天こそ、奥田さんの本領です。

また、写真のふたつめ。これは長瓢を半分に切ってつくったランプです。ひょうたんランプの作家はわりあい多いのですが、このようなデザインのランプをつくる人は珍しい。オリジナリティを感じます。

さて。昨日の日記のなかで、「おくだりょうとひとりひょうたん楽団」のCDがこの秋出るらしい、ということを書きました。その新しいCD を携えて、今年12月22日に京都・丸太町の「Zac Baran 」でライブをして頂けることが決まっています。対バンは、ダン・バウの冷水ひとみさんとビリンバウの渡辺亮さんによるデュオ「baubau 」と、私のやっている4人組「ヒョウタン総研インターナショナル」です。出演者全員がひょうたん楽器という、世にも稀なるコンサート。楽しみにしていてくださいね。