えっこれは?真っ黒なひょうたんが面白い
by 丸黄うりほ
8月3日の「ひょうたん日記」で紹介した美しいひょうたんアーチ。昨日に続いて、きょうはもう一人の美ひょうたんアーチの作り手であった、東大阪市瓢箪山のかよさんの収穫についてお伝えしていきましょう。
かよさんには、5月に我が家の千成ひょうたん3苗を引き取っていただきました。3苗とも鉢植えにし、玄関先にて栽培。その仕立て方が非常に美しく、とても今年初めてひょうたん栽培に挑戦されたとは思えないほどでした。
7月に、うどんこ病にかかった葉を整理しようとして、間違って実のついた蔓を切ってしまったというアクシデントなどもありましたが、ひょうたんの成長そのものは順調で、7月時点で15個が結実。お盆過ぎには第2の花ピークが到来し、9月6日の「ひょうたん日記」では実の数が47個になったことをお伝えしていました。そして、その後もさらに数は増えたとのこと。
写真①は、第一弾として収穫した実たちを乾かしているところ。写真②は収穫第二弾。写真③は乾燥の終わった実たち(下)と、自然乾燥した小さな実たち。風合いの違いが楽しいですね。写真④は最後に収穫した実たちで、まだ水に浸かっています。
収穫が早かったひょうたんや穴をあけずに乾燥させたひょうたんのなかには、凹んだり腐ったりしてダメにしてしまったものも出たそうですが、それらを省いても65個収穫できたそうです!
昨日も書きましたが、蔓の仕立てが美しい苗は、実もたくさんつける傾向があるように思います。3苗なので1苗平均22個、鉢植え栽培としては十分すぎるほど。かよさんの今年の栽培は大成功だったと言えると思います。おめでとうございます!!
さて、そんなところで……最後の写真⑤をご覧ください。
空き瓶の上にのっかった、蔓付きのひょうたん。キラキラした金色のラメをまぶしたような、不思議な黒色に染まっています。かよさんがひょうたんに彩色したのかなと一瞬思ったんですが、どうやらそうではないらしい。
「黒くなったのは穴をあけずにそのまま乾燥させたものですが、おそらくカビだと思います」と、かよさん。
カビ!?
「この1個だけ全体的に黒くなったのは謎ですが。底だけは瓶に保護されたのか黒くなりませんでした」とのこと。
なんと……。こんなにきれいに真っ黒にカビが生えたひょうたんは、初めて見ました。しかも底だけ黒くならなかったというのも不思議です。これも偶然の産物。こんなひょうたんを故意に作ろうと思っても、作れるものではありません。
ひょうたん作りは栽培そのものも自然と人間の共同作業だなと思いますが、収穫後の加工にもそういう面がありますね。完全にコントロールすることはできない。成り行きに任せてできあがったものを、失敗と感じるか。それとも成功だと考えるか。
私は、こういうひょうたんこそ醍醐味だと思う。最高に面白いと思います。かよさんがうらやましい!どうぞ、黒ひょうたんを末長く大切にしてください。もちろん、ほかの64個の実たちも。
(1119日目∞ 12月14日)