ひょうたん栽培、秋から冬へ
by 丸黄うりほ
定期的にお伝えしているヒョータニストさんたちのひょうたん栽培。季節は秋から冬へ。いよいよ寒くなってきて、栽培を継続されている方も少なくなってきました。しかし、まだ頑張っているオクテたちもいます。やっぱり最後まで目が離せません。
写真①は、11月8日の「ひょうたん日記」で、11月にして花が咲き始めたことを報告していた西宮市のいっさんの千成ひょうたんです。いっさんによると、花が咲き始めたものの雄花ばかりで「オクテの男子校」状態だったのが、急激な気温の変化で葉は一気に黄色くなり、一気に「オクテのロマンスグレー」に。
そして、雌花はあいかわらず付く気配がぜんぜんないそうです。雌花がいないと残念ながら今期の結実は無理ですが、最後に花を咲かせてくれて、「オレは観葉植物ではないぞ!」という意地を見せてくれただけでもよかった!
続いて写真②③④へいきましょう。こちらは東大阪市瓢箪山のヒョータニスト、フェイ・ターンさんからの報告です。フェイさんの畑では、千成、百成、ハイブリッド含めて合計52個の収穫をすでに済ませたそうです。写真②は、水浸けがだいたい終わって、あとは干すばかりになった千成ひょうたんたち。つるつるとしたきれいな表皮ですね。
畑には、遅くに結実したハイブリッドひょうたん4個を残すのみとなりました。とはいえ、写真③の実などはもう表皮がかなり白っぽくなっていますから、すぐにでも収穫できそう。写真④のほうはまだ緑色ですが、おそらくこの実は期日がきても緑色のままかもしれません。「末成(うらなり)はいつまでも青い」というのは、兄弟の多いご家庭の末っ子を甘えん坊だと冷やかしていう、あまりよくない言葉ではあるのですが、ひょうたんに関してはぴったりとあてはまります。
最後に紹介するのは、7月27日の「ひょうたん日記」から約4カ月ぶりの登場、福岡市の中野由紀昌さんのひょうたんです。
今年の夏、中野さん宅では我が家のベランダ育ちの千成ひょうたんと、糸島市のカラヴィンカさんのひょうたんの2種類の苗をプランターに定植して栽培。どちらも6月ごろから順調に花が咲き、やがて実もついたのですが、7月に入って千成のほうが弱ってしまい、その状態のまま実を収穫しました。
千成の実は全部で11個ありましたが、やはりいくつかは完熟しきっておらず水浸け時に崩れてしまったそうです。それでも、写真⑤のように6個が無事に残りました!ふわりとした丸い形、白くてすべすべの仕上がり。とてもきれいなひょうたんです。しかも、6個というのが無病(六瓢)息災に結びついて縁起がいい!この子たちは今後何に加工されるのでしょうか?
写真⑥は、カラヴィンカひょうたんたちの収穫時。そして、写真⑦と⑧は乾燥終了後の姿です。こちらは受粉から実が完熟するまで本体も健康で、立派な実が4つとれました。細長いツボ型の、とても個性的な形をしたひょうたんですね。⑧のように逆さまにして持つと、そのままで天然のマラカスのよう!こちらのひょうたんも、今後どんな形にメタモルフォーゼしていくのか、その後の加工が楽しみです。
(1103日目∞ 11月21日)