終わりつつあるひょうたん栽培の季節、そして。

by 丸黄うりほ

①塚村編集長の千成ひょうたん

②栽培途中で落ちてしまったものもありましたが……

③乾燥して、風船みたいなかわいい瓢に!

④ヒロミさんのハイブリッドひょうたんにも実ができました!

⑤千成ひょうたんは、真っ白に完熟

⑥イハリコさんの千成ひょうたんはタネの振り出し作業に

⑦台所に立ち込める瓢臭……今ここが「瓢道の山場」!

今年はいつまでも暑かったですが、ようやく秋らしい空気になってきましたね。秋は、いつもなんとなくセンチメンタルな気分になります。それはたぶん私がひょうたん好きだから。

旺盛に蔓が伸び、緑の葉がどんどん展開していく時期はひょうたんの青春期。花が咲き、青い実がなりはじめると壮年期。そして、葉が黄色くなり、実が白く熟してくると晩年です。ここまでよく頑張ったね……という思いとともに、もうすぐお別れだね……という予感が押し寄せてきて、寂しくなってくるのです。

そんな時期になって、「花形文化通信」の編集長・塚村さんから、今年初めてのひょうたん写真が届きました。今年も塚村さんはひょうたん栽培をされたのですが、ひょうたんの青春期や壮年期のようすを写した写真は見せてもらうことができませんでした。きれいに撮れなかった、とおっしゃっていましたが、ちょっと残念。でも、写真を見せていただくと、ちゃんと結実していたようでホッとしました。

写真①をご覧ください。蔓についたままの千成ひょうたんの実を、カーテンレールにひっかけて乾燥中。長めでほっそりとした優美な形です。

写真②は栽培中に落下してしまった実で、その実は乾燥して、写真③のように仕上がりました。まだ青くて皮が薄かったようで、上半身はしぼんでしまいましたが、下半身のふくらみは丸いまま風船のように保たれて、これはこれでとても可愛いですね!

今年の塚村さんのひょうたん栽培は、ひとまずこれで終わりのようです。おつかれさまでした。

次は写真④にいきましょう。こちらは淡路島のヒロミさん宅。9月6日の「ひょうたん日記」で近況報告してからちょうど7週間、久しぶりの登場です。

なかなか実がつかないとおっしゃっていたUFOとイプのハイブリッドに、ようやく実がついたそうです!手前の実は20センチほどで、去年の実ほど大きくないらしいですが……。葉はもうすっかり枯れてしまいました。あとは、この実がどこまで熟して、どのくらい皮がかたくなるかですね。

写真⑤の千成ひょうたんは、すっかり白くなって完熟。あとは収穫を待つばかり。総じて、ヒロミさん宅の今年のひょうたんはなかなか気難しかった……ということですが、最後にハイブリッド君が実を結んでくれて、本当によかったなと思います。

最後に、写真⑥⑦をご覧ください。こちらは吹田市のイハリコさん宅のようすです。水浸けにした千成ひょうたんは、タネの振り出し作業に入りました。キッチンの道具類と一緒に写っていると、まるで食べ物みたいにおいしそうに見えますが、実はこの台所には、えも言われぬ瓢臭が満ちているのだと思います……。

しかし、この工程こそが「瓢道の山場」であります。この臭いに耐えてこそ「本物のヒョータニスト」!イハリコさん頑張ってくださいね!

ところで、イハリコさんは、11月18日(土)にご自宅のガレージを利用して、野菜販売などを行うマルシェを開催予定だそうです。そしてその日、「ひょうたん笛作りワークショップをやってみませんか?」と私にも声をかけてくださいました。なんといううれしいご提案でしょう!私は「やらせてください!」と二つ返事いたしました。

この写真に写っている採れたての千成ひょうたん。ただいま絶賛水浸け中、タネ振り出し中のひょうたんたちが、そのワークショップで笛に姿を変えることになると思います。収穫シーズンの次は、ひょうたんの加工&変身シーズンの訪れです!

(1085日目∞ 10月25日)