ひょうたんモチーフのホテル「シティプラザ大阪」
by 丸黄うりほ
最近、私は東横堀川の河川敷にある「β本町橋」に続けてうかがう機会があったのですが(「ひょうたん日記」9月8日)、「そういえば!」と、大切なことを忘れていたことに気がつきました。
「β本町橋」の向かいに建つホテル「シティプラザ大阪」は、ひょうたんをモチーフにしたホテルなのです。
写真①をご覧ください。こちらが東横堀川の河川敷から見た「シティプラザ大阪」の外観です。四角い建物の上に、特徴的な丸い建物がふたつ載っていますよね。この部分をよく見てください……(写真②)。そうです!これ、ひょうたんがモチーフになっているそうなのです。
「シティプラザ大阪」は、大阪府市町村職員共済組合が経営しているホテルで、豊臣秀吉の馬印である千成ひょうたんから、ひょうたんをモチーフとしていると随分前にうかがったことがありました。じつは、もう15年ほど前になりますが、北浜のカフェ「フレイムハウス」さんを拠点にHOP21(ひょうたんオーケストラプロジェクト21)が頑張って活動していた時期に、お声掛けいただいて、演奏会をこのホテルでさせてもらったこともあるのです。大きな宴会場で、100人ほどの子どもさんを相手にメンバー全員でひょうたん笛作りのお手伝いをしたこともあり、準備などを含めてなかなか大変だったのですが、それも今となっては良き思い出です。
ホテルの建物がひょうたんなだけでなく、確か「ひょうたん湯」と名付けられた足湯があったはずだということも思い出しました。どのへんにあったかな。確か1階にあったはずだ……と、私はホテルのロビーへ入ってみました。
1階のロビー付近も、喫茶店まわりのインテリアも、建物の上に載っているひょうたんと同じようなテイストの曲線がモチーフになっています。また、フロアにはなんとなくひょうたんを思わせる曲線の照明がいくつか置かれていました(写真③)。ロビー奥には、日本料理「大江」の受付があり、そこにもひょうたん型が見つかりました(写真④)。
足湯はロビーの近くにあったような気がしたのですが、どうも見当たりません。もしかしたら屋外だったかもしれないと思い、外へ出ました。ホテルの前の通路も、ひょうたんを思わせる曲線がモチーフになっています(写真⑤)。その通路の先の、そうだ、確かこのへんだ……と思った場所には、ビニールシートで覆われたものが横たわっていました(写真⑥)。
鎖が掛けられ、シートが被されてはいますが、よくみると円形の、ひょうたん型のモチーフが透けてみえています!
これです!これに違いない!と思ったら、その横に「当面の間『足湯』のご利用を休止いたしております」という大変残念な張り紙が見つかりました。
しかし、その反対側の壁には「足湯 利用時間 10:00〜19:00」という張り紙や、「『足湯』ご利用の皆さまへ」というプレートがまだ残されています。近寄ってよく読むと、「本湯は源泉掛け流しでございます」という文字が読め、さらに源泉名は「ひょうたん湯」であるとはっきり書かれていました。泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉で、泉温は45.4℃とも書かれています。「ひょうたん湯」は、なんと、このホテルが建つ地下から湧出している正真正銘の温泉だったのです!
そんな素晴らしい温泉でありながら、なぜこんなもったいないことになっているのだろう。たぶんコロナ禍の影響だろうなと思いますが、再開してほしいなぁ……。
あとで調べてみると、日本料理「大江」のお食事とセットで、14階にある大浴場の「ひょうたん湯」が楽しめる日帰りプランなら、今もあることがわかりました。
大浴場もひょうたん型だったりするのかな?「大江」のお料理にはひょうたん型の器が使われていたりするのかな?そのうち日帰り湯に行って、確かめてみなければ……。
(1058日目∞ 9月14日)