「やよい」祇園の本店でひょうたんにうっとり
by 丸黄うりほ
昨年の秋に、ジェイアール京都伊勢丹の食料品売り場でみつけた、ちりめん山椒・京佃煮舗「やよい」のひょうたんパッケージ。その衝撃的な出会いについては860日目(2022年10月28日)の「ひょうたん日記」に書きました。
本店は祇園にあるということを知り、じつはその後3回足を運んだのですが、たまたま定休日だったり、営業時間外だったりして、結局伊勢丹のお店で商品を購入して人に差し上げたり……というようなことを繰り返していました。そんなわけで、約1年もたってようやくうかがうことができた「やよい」本店のレポートをお送りしたいと思います。
「やよい」本店があるのは、八坂神社の南、下河原通。外国人観光客であふれる観光スポットのど真ん中です。風情のある京都らしい外観。「ああ、きょうは開いてる。よかった!」と、私はもうそれだけで成功したような気持ちになりました。(写真①)
ウェブサイトで見た「やよい」の暖簾には、やはりひょうたんマークが染め抜かれていましたが、この日かかっていた暖簾にはひょうたんはなく、梅でしょうか、花の文様がありました。ヒョータニストとしてはちょっと残念。ですが、ショーウィンドーをみると、ひょうたん模様があしらわれたガラスのお皿、京都限定のひょうたん型パッケージなどが並んでいて、私の口元には勝手に笑みが浮かんできます。(写真②)
いよいよなかに足を踏み入れると、お店の方が近寄ってきて声をかけてくださいました。
私は正直に、ひょうたんが大好きであること。伊勢丹の店では何度か商品を購入させてもらっていること。祇園の本店に来てみかったことなどを話しました。
お店の方は、京都限定商品や、本店限定商品、季節限定商品などを中心に、とても丁寧に接客してくださいました。ご了承を得て撮影させてもらったディスプレイを、順に紹介していきますね。
まず、写真③は、こちらのお店の看板商品である「ちりめん山椒」です。通常商品は箱入りで、もちろんその箱にもひょうたんの絵がプリントされているのですが、京都限定のこちらはパッケージそのものがひょうたん型!とても美しいフォルムで、2011年には「京都デザイン優品」のパッケージデザイン部門で受賞もされているようです。私はプレゼント用にひょうたん型パッケージの商品を、自分用には本店限定の「徳用」を買い求めました。徳用とはいえ、こちらの袋にもひょうたんがちゃんとプリントされているのです。
写真④は本店限定の「ごぼうさん」。そして、写真⑤は季節限定の「山ぶき竹の子茶漬け」と「生姜の土佐煮」です。どれもパッケージがとことんかわいい!「生姜の土佐煮」の黄色地にはよく見ないとわからないほどうっすらとひょうたんがプリントされていて、赤い帯がまるで着物のコーディネートのようです。私はさんざん迷った末、「ごぼうさん」と「生姜の土佐煮」を買い求めることにしました。
さらに素敵だったのが、写真⑥の詰め合わせの木箱でした。この箱だけでも欲しい!と思うようなかわいさ。こちらも本店限定だとのこと。縁起のいいひょうたん尽くしは、大切な方への贈り物にぴったりですよね。
買い物をすませて、出してくださったお茶をいただきつつ寛いでいたら、目の前の小さな箪笥の上にもおじゃこのパッケージが飾られているのに気がつきました。少し暗めの店内に、白いひょうたん型が浮かび上がってとてもすてきです。(写真⑦)
その奥には別室があり、コロナ禍の前まではここにカフェスペースがあったそうです。中庭もあり、とてもいい雰囲気(写真⑧)。カフェの営業が再開したら、ここで甘味やお食事を楽しんでみたいな。お皿やペーパー小物なども、ひょうたん尽くしだったらいいな……などと夢想しました。
(1057日目∞ 9月13日)