ひょうたんとキノコの関係
by 丸黄うりほ
ヒョータニストの杉浦こずえさんから1枚の写真が届きました。見れば、プランターいっぱいにシメジみたいな茶色のキノコが出現しています!(写真①)
杉浦さんは大阪市のマンションで千成ひょうたんの「ぶー」、愛知県安城市のご実家の庭で「ふー2世」を栽培中。この写真はプランターのほうですから、大阪市の「ぶー」です。
我が家のベランダでも、過去に栽培中のひょうたんのプランターからキノコがにゅっと出てきたことはありました。べつにプランターの近くでスーパーで買ってきたエリンギの袋を広げてしまったとか、そんなことはしていません。おそらく、プランターに入れた土にキノコの胞子が混じっていたのでしょう。菌類の胞子は雨雲に乗って運ばれてくることもあるそうですから、何かの荷物についていたとかもありえるし、つまりはどこからでもやってくる可能性があります。
「プランターにキノコっていうのは良くないですよね?」と杉浦さん。
「そうですね。キノコが生えてくるということは、土が加湿状態になっている証拠だともいえます。でも、キノコそのものがひょうたんに悪影響を及ぼすことはないので安心してください!」と私。「それよりも、写真を見たところ、根が土から露出してしまっているので、少し土を足してやってくださいね」とお伝えしました。
そんなわけで、ひょうたんの土にキノコが生えても別に大丈夫なんですが、菌類の中にはひょうたんに深刻な病気をもたらすヤツもいるので、私はなんとなく最近は菌類・キノコ全部を遠ざけるようになってしまいました。でも、もともとはキノコ好きで、山に登ってキノコや粘菌を観察していた時期もあるのです。
当時なぜキノコが好きだったかというと、丸くてかわいいから。その形状は、ちょっとひょうたん型にも通じるものがありますよね?
とくに、上の膨らみが大きくて下の膨らみが小さい、逆さまのひょうたん。いわゆる「たんひょう」と呼ばれるタイプの実の形は、おいしいマッシュルームみたいです(写真②)。
そういえば、手塚治虫の漫画に出てくる「ヒョウタンツギ」というキャラクターは、ひょうたんという名前がついているのにひょうたんではなくてキノコらしい。この話は有名なので、ご存知の方も多いと思いますが、このことを初めて知った時、私は激しく落胆したものです。
ところが、先日ヒョータニストのおーさきさんが、「宝塚市立手塚治虫記念館」へ行ってこられ、「ヒョウタンツギの手ぬぐいを購入しました」と写真をフェイスブックにアップされているのを見かけたのです。私は、思わず目を見開きました(写真③)。
こ、これは……!
半分はひょうたん。いや数えてみるとひょうたんのほうが数が多いデザインではないですか!
ほ、ほしい……!
もしかしたら、手塚治虫記念館ではほかにもヒョウタンツギグッズが売られていたりするのでしょうか。「あいつはしょせんキノコだから」と今まで彼を避けていたのは、私の間違いだったかもしれません。
(1056日目∞ 9月12日)