珍奇ひょうたんがいっぱい!京都府立植物園
by 丸黄うりほ
私はときどき「自分が地球上でいちばん好きな場所はどこか?」と考えます。以前はタワーレコードの丸ビル店だったり、中之島の国立国際美術館だったりしましたが、今はきっぱりと言えます。それは、京都府立植物園です。
京都府立植物園の「四季 彩の丘(しき いろどりのおか)」と呼ばれるエリアには、それはそれは素晴らしいウリ科植物の棚があります。こちらの棚は少し遅めに植え付けされるので、おそらく今が見頃だろうと予想して行ったのですが、まさにドンピシャでありました。
葉はまだ青く、しかし実はすでにたわわ。いろいろな形をしたひょうたんやウリ科の仲間たちが、棚からぶらぶらと下がり、天井を見上げるとそこはパラダイスそのもの!私はアドレナリンが全身をかけめぐるのを感じながら、写真を撮りまくりました。
自分で言うのもなんですが、撮れた写真は全部いい写真で、全部みなさんに見せたいくらい。ですが、スペースの都合上そうもいきません。というわけで、きょうは他のウリ科をはずして、ひょうたんの写真だけをアップしました。しかし、「えっ、これがひょうたん?」と言いたくなるような変わった形のも多い。
では、写真を順番に紹介していきましょう。
まず①をご覧ください。こちらは高さ15センチほどの標準的なひょうたん型で、ぱっと見たところ千成ひょうたんに見えます。ところが、実からぶら下がっている札には「食用瓢」と書かれています!
食用ひょうたんは、ユウガオに近い大きなツボ型の品種が昨年栽培されていたのですが、こんなサイズのもあるのですね!もしかしたら、奈良漬やしば漬にして売られている品種のひょうたんかもしれません。漬物のひょうたんは柔らかく若い実を摘んで作るそうなので、成長するとこのサイズになるのかも。
写真②も初めて見る品種で「ミニ鶴」と表示されていました。鶴首のミニ版といったところでしょうか。大きさは15〜18センチほどで鶴首よりも短いです。膨らみは一つだけですが、ハンドル部分にもぼんやりとした膨らみが感じられます。そして全体に白い斑入り。面白いひょうたんです。
写真③の真ん中に写っている、濃い緑色で斑入りのひょうたんは「マクラ」ですね。以前私が育ててみたときは、もっと筒型になりましたが、この「マクラ」は卵型です。
そして、写真④のまん丸な実は「バスケットボール」という品種のひょうたんです。大きさといい、形といい、メロンのよう!とっても可愛いですね。タネが入手できたら育ててみたいです!
続いて写真⑤は、全身がイボに覆われた「イボひょうたん」です。いやー、見事なイボ。大きさは20センチほどで似たような丸い形のものがいくつも実っていました。
そして、正体不明なのが写真⑥です。イプのような長めのツボ型ですが、よく見ると表面にイボが少し出ています。蔓をたどっていくと、株元には「大ひょうたん」と書いてある。もしかしたら、これは交雑した実かもしれません。
変わった形のひょうたんのなかで、がっつりとひょうたん型を主張していたのが、写真⑦の「中国ひょうたん」です。大きさは一般的な百成ひょうたんと同じ20センチほどですが、くびれが強く、口部が長めなのが「中国ひょうたん」の特徴。この実は本当に見事な美瓢です。
さて、最後に紹介するのは「長ひょうたん」です(写真⑧)。2メートルほどもある堂々とした実。これほど大きなひょうたんを5本も、美しく実らせるのはすごい技術だと思います。
明日は、きょう紹介しきれなかったウリ科の仲間たちと、「四季 彩の丘」以外でも見かけたひょうたんを紹介しますね!
(1048日目∞ 8月31日)