玉造黒門越瓜 “ツルつなぎ” 収穫祭におじゃましました(1)
by 丸黄うりほ
花形文化通信の塚村さんから「8月にウリのイベントがありますよ」というメールをもらいました。イベントのタイトルは「玉造黒門越瓜(たまつくりくろもんしろうり) “ツルつなぎ” 収穫祭」です。
フライヤー(PDF)によると、このプロジェクトの主催は、大阪ガスネットワーク エネルギー・文化研究所(CEL)/ U-CoRo で、「玉造黒門越瓜の復活に尽力される玉造稲荷神社・玉造黒門越瓜出隊と協働して、2008年からこの活動を展開しています」と書かれています。予約制でしたが、「関心があればどなたでもお申し込みいただけます」とも書いてあります。
私は、タイトルの “ツルつなぎ” という言葉に心惹かれてしまいました。玉造黒門越瓜とはどんなウリなんだろう?そして、どんな収穫祭なんだろう?うーん、気になる。ひょうたんはウリではないですが、ウリ科植物です。一応、仲間と言ってもいいんじゃないかな?ということで、ひょうたんのくせに勢いでウリのイベントに参加申し込みをしてしまいました。
会場は谷町六丁目にある「大阪ガス実験集合住宅NEXT21ホール」。緊張しながらホールの扉を開けると、ヴァイオリンの妙なる調べが耳に入ってきました。半月型のおしゃれな会場の中心には大きなスクリーンがあり、その前にはこのイベントの主人公である玉造黒門越瓜がいくつか並んでいました。なかには顔のついているのもいます。
さらに、その前にはプランターがおいてあり、しっかりと実がついていました。葉の形はひょうたんとそっくり。もはや他人事とは思えません。
このイベントについて塚村さんに連絡をくださった、大阪ガスネットワーク エネルギー・文化研究所(CEL)/ U-CoRo の弘本由香里さんにご挨拶させてもらい、私は席のひとつに座らせていただきました。さっきからヴァイオリンの演奏をされているのは、なにわの伝統野菜の復活に尽力されている農学博士の森下正博先生だということがわかり、二度びっくり。
ホールがほぼ満席になり、司会の弘本さんがイベントの開始を告げられました。このプロジェクトでは、コロナ禍前の2019年までは毎年ここに集ってしろうり料理を囲む収穫祭を行ってらしたそうですが、コロナ禍の3年間はオンライン収穫祭として各地をつないで開催されていたそうです。今年は会場とオンラインを併用したものになるとのこと。さっそく第一部がスタートし、スクリーンに「みんなの瓜畑」が映し出されました。今年の栽培状況を報告するというコーナーです。
それによると、玉造黒門越瓜のタネは上町台地を中心とした各家庭やあちこちの農園に4月に配られたそうです。花はひょうたんとは違って黄色で、雄花と雌花があり、うまく受粉できないと実にならないのはひょうたんと同じ。実をつけるために蔓を摘心して育てるのも同じ。ウリハムシにやられたという方もいて、「ああ栽培の苦労は一緒やな」と思い、ますます親近感がわきました。
両方の植物の栽培スタートの時期はほぼ同じですが、ひょうたんが受粉から2カ月以上たたないと完熟しないのに対して、しろうりは実が大きくなったらすぐに収穫できます。そして、いちばんの違いは食べられるか、食べられないかでしょう。
スクリーンには2008年から2022年までにみなさんから寄せられた、しろうり料理が映し出されました。漬物はもちろん、餡かけ、汁物、煮物、和え物、サラダ……。スイーツにしてもおいしいそうです。どんな味なんだろう……?と思っていたら、なんとこれからティータイム。会場にはお料理とスイーツが用意されているとのこと!
(1042日目∞ 8月23日)
*明日に続きます