クラフトビールのお店「瓢箪山ビール」

by 丸黄うりほ 

①近鉄瓢箪山駅の近くにある「瓢箪山ビール」

②手足のついたビールジョッキ君の真ん中にひょうたんが!

③地下への階段を降りるとこんな看板もありました

④「クラフトビール」と書いた看板にそそられます

⑤レモン、ラズベリー、りんご、しょうがの「瓢箪山ビール」

⑥左からコーヒー、レモン、しょうがの味わい 

東大阪市の瓢箪山にあるクラフトビールのお店「瓢箪山ビール」に行ってきました。このお店のことを教えてくださり、同行くださったのは吹田市にお住いのヒョータニストで、大変グルメで街情報にも詳しいコンさんです。

瓢箪山といえば、言わずと知れた瓢箪山稲荷神社の門前町。大阪随一のひょうたん推しの街でもあり、商店街や駅前にもひょうたん物件がいっぱい。この「ひょうたん日記」でも何度も訪れています。それなのにこのお店のことを、なぜ今まで気がつかなかったのかな……と思ったのですが、コンさんによると「わりと新しいお店みたいですよ」とのこと。

その「瓢箪山ビール」は、近鉄瓢箪山駅を南に出てすぐのビル地下にありました。ビルの入り口には、黄色い電飾看板がきらめいています(写真①)。近寄ってよく見ると、手足のついたビールジョッキ君のイラストの真ん中には、ひょうたんが!(写真②)

階段を降りると、鉄道の駅名標みたいな面白看板があり(写真③)、お店の入り口には「クラフトビール」という看板も出ていました(写真④)。

扉を開けると、まだ若い男性スタッフが笑顔で迎えてくださいました。どうやらスタッフはお一人のよう。お店の中は外から予想したのと違って、すっきりとしていて広い。カウンターそばの棚には、ビールジョッキ君のイラストのついた「瓢箪山ビール」の瓶が並んでいました(写真⑤)。

席に着き、メニュー表に目を移すと「瓢箪山ビール」のラインナップとして、〈まるごとフルーツレモン〉〈まるごとフルーツりんご〉〈まるごとお野菜しょうが〉〈まるごとフルーツラズベリー〉〈まるごとお豆コーヒー〉〈ペールエール〉の6種類がありました。

お店の方によると、これらのビールはすべて店の奥で醸造されているそう。しかも、この男性が仕込みから何からすべてを一人で行っていらっしゃるといいます。もともと石切にビール工房を持ってらしたそうですが、2022年12月にここへ移ってきて、このお店をオープンされたのだそうです。

どのビールもおいしそうで全部飲んでみたいと思ったのですが、あいにくその日の在庫は〈まるごとフルーツレモン〉〈まるごとお野菜しょうが〉〈まるごとお豆コーヒー〉の3種類のみ。コンさんと私は3種類ともオーダーして、それぞれ半分ずつ味わってみようということになりました。

写真⑥をご覧ください。とってもきれいなビールです。左の最も色の濃いのは、〈まるごとお豆コーヒー〉。真ん中の色の薄いのが〈まるごとフルーツレモン〉。そして右が〈まるごとお野菜しょうが〉です。

〈まるごとお豆コーヒー〉は、濃い色の麦芽とコーヒー豆を使って仕込んだビールで、味わいは濃厚だけど飲み口は爽やか。〈まるごとフルーツレモン〉は、レモンがまるごと入っているため、少し皮の苦味も感じられるすっきりした味わい。〈まるごとお野菜しょうが〉は、しょうがのスパイシーさが心地よく、私はこれがいちばん好きでした。

お店の方に、なぜ瓢箪山で開店されたのか聞いてみると、意外にも「たまたま」というお返事。瓢箪山出身の方ではなく、街にも、ひょうたんにも特に思い入れはないそうです。

しかし、このクラフトビールは間違いなくここでしか味わえないお酒。また瓢箪山を訪れたら立ち寄って、りんごやラズヘリーなど、他の風味のビールも飲んでみたいと思います。

(1029日目∞ 7月28日)

※次回1030日目は奥田亮「でれろん暮らし」7月31日(月)にアップ。

1031日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、8月1日(火)にアップします。